47NEWS >  地域ニュース >  地域再生Ⅲ >  地域再生大賞 >  第2回 >  ノミネート団体一覧 >  ノミネート団体詳細

 地方新聞46紙と共同通信社が合同で2010年度から設けた。深刻化する地方の疲弊を打破しようと取り組む団体を、各新聞社と共同通信社のネットワークを生かして取り上げ、支援するのが狙い。第1回は「グラウンドワーク三島」(静岡)が大賞を、「県立柏原病院の小児科を守る会」(兵庫)と「倉敷町家トラスト」(岡山)が準大賞を受賞した。各新聞社と共同通信社は、09年から合同企画「地域再生」と、識者らと地方が抱える問題を話し合う「地・宝・人(ち・ほう・じん)ネット」も始めている。

ノミネート団体一覧

北海道・東北

  • 北海道江差町
  • 江差塗工房
江差塗工房

 江差町は北海道南部に位置する人口8千人の町。江戸時代から明治まで、ニシンとヒノキ材の北前船(きたまえぶね)による関西、北陸地方との交易で栄えた。江差塗工房は、1997年、町内の塗装職人が道内にほとんどない漆文化の普及を目指して結成した。石川県輪島市の漆職人との交流から漆の素晴らしさを知ったのがきっかけ。古材を使った漆塗りの家具や小物を作る傍ら、地元産漆を使おうと7年前からウルシの植樹を続けている。

  • 北海道室蘭市
  • 室蘭ルネッサンス
室蘭ルネッサンス

 鉄鋼不況から自主自立の道を開く市民運動として始まった。山の頂に建つ7本の鉄塔をライトアップ。「希望の灯」と名付けた。その点灯は再生への祈り。新聞に感謝のメッセージを添え活動資金を生み出す。初点灯から25年、8千日を超える連続点灯がシンボルに。新たな統一祭り「室蘭ねりこみ」を創造し、文学・美術・ネイチャーウオッチングへ分野を広げた。市民にとって、まさに「希望の灯」が輝いた市民運動となる。

  • 青森県八戸市
  • 八戸せんべい汁研究所
八戸せんべい汁研究所

 郷土料理の八戸せんべい汁を全国に情報発信し、まちおこしにつなげようと、2003年11月に発足した市民団体。通称「汁゛研」(じるけん)。メンバーは26人。飲食店情報の収集・紹介、オフィシャルサイトの運営をはじめ、大規模試食会を青森県内外で年間20~30回開催。全国各地のご当地B級グルメを一堂に集めた祭典「B―1グランプリ」の生みの親でもあり、06年2月に第1回大会を八戸市で開催。東日本大震災では被災地で炊き出し支援を行った。

  • 岩手県遠野市
  • 遠野まごころネット
遠野まごころネット

 岩手県遠野市の被災地支援ネットワーク、NPO法人遠野まごころネット(佐藤正市代表)は東日本大震災が発生し、わずか17日後に発足した。市社会福祉協議会など7団体が集まり、個々ばらばらな活動ではなく、被災者ニーズに応じた支援を目指した。全国から訪れる個人のほか、さまざまな団体を受け入れ、幅広い支援をしている。沿岸被災地の後方支援拠点を目指した行政の遠野市と一体となった活動は高い評価を得ている。

  • 仙台市
  • 定禅寺ストリートジャズフェスティバル実行委員会
定禅寺ストリートジャズフェスティバル実行委員会

 仙台市で1991年から「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」を企画・運営し、公園や広場をステージに、誰もが参加でき、気軽に楽しめる無料の市民音楽祭に育て上げた。今年は9月10、11日に開催、プロ・アマ746組が45カ所のステージで多彩な音楽を披露し、79万人の聴衆が集まった。実行委員会はボランティアで構成、運営経費約5千万円は出演者が負担する1人2千円の協力費と企業協賛金、市民のカンパで賄っている。

  • 秋田県大館市
  • おおだて映像計画
おおだて映像計画

 秋田県大館・北秋田を舞台に撮影したのが映画「ハナばあちゃん!!」。主体は地元経営者らでつくる事業組合「おおだて映像計画」(日景賢悟代表)。今年2月からこれまで県内外30カ所で約80回上映、延べ7万人余りを動員した。地元を舞台とする映画を撮影し、地域の見慣れた風景を映像として再構成する狙い。通常の商業映画と違って地元市民が企画・出演し、資金も集めて作った「映像の地産地消」「地ムービー」が最大の特徴だ。

  • 山形県長井市
  • レインボープラン推進協議会
レインボープラン推進協議会

 長井市レインボープランの正式名称は「台所と農業をつなぐ・ながい計画」。市民の台所から出る生ごみを堆肥化して市内の農地へ投入。そこで生産される農産物を市民が消費する。地域内循環のシステムを通し、住民同士が支え合う食と農の安心に裏打ちされたまちづくりを目指す取り組みだ。1997年度に本格スタートし、市中心部の約5千世帯が分別収集に参加。これまで国内外から延べ3万人以上が視察に訪れている。

  • 福島県浪江町・二本松市に避難
  • 浪江焼麺太国
浪江焼麺太国

 浪江町名物のなみえ焼きそばを通して、町活性化につなげようと活動している。2008年11月に活動を始めた。Bー1グランプリをはじめ全国各地の食のまちづくりのイベントに出店し、町のPRに努め、町内でなみえ焼きそばを提供する飲食店の来客数が増え始めていた。東日本大震災と原発事故で町民がばらばらになったが、町民のふるさとに対する思いをつなぐ「心の復興」を目指して活動を続けている。

  • 福島県檜枝岐村
  • 千葉之家花駒座
千葉之家花駒座

 檜枝岐歌舞伎は、親から子、子から孫へ連綿と受け継がれてきた人口わずか700人の檜枝岐村の伝統芸能で270年の歴史を持つ。村民でつくる千葉之家花駒座が年3回奉納・公演を行っている。毎回、千人以上の観光客を集める。その演技は専門家からの評価も高く、2004年には東京・国立劇場で地方の地芝居としては異例の単独公演を果たした。歌舞伎の舞台となる「檜枝岐の舞台」は国指定有形民俗文化財。現在の座員は村職員や主婦、小中学生ら三十数人で全員が村民。故郷と檜枝岐歌舞伎を愛する共通の思いで強く結束、貴い文化遺産の継承のために、寸暇を割いてけいこに励んでいる。

関東・甲信越

  • 茨城県神栖市
  • 波崎未来エネルギー
波崎未来エネルギー

 神栖市で海岸清掃や青少年育成事業など地域活性化事業に取り組んできたNPO法人波崎未来フォーラムが中心になって立ち上げた市民による風力発電事業団体。地域資源である風を生かして市民風車「なみまる」を設置、売電で得た収益の一部を地域活性化のため地元に還元している。風力発電は地球温暖化防止対策に貢献しているだけでなく、地元の人々による再生可能エネルギー開発の好例ともなっている。

  • 栃木県那珂川町
  • 那珂川町里山温泉トラフグ研究会
那珂川町里山温泉トラフグ研究会

 2008年6月、温泉を活用して海なし県でトラフグを養殖し、地域の特産品にしようと、産学官が連携して組織した団体。那珂川町は栃木県北東部に位置する過疎に悩む山間部。トラフグを「町おこし」の起爆剤にと考えた。試行錯誤を繰り返した結果、2010年8月に初出荷。現在では生産施設を増設し、ホテルなどにも出荷し、味の評価も上々。この取り組みは温泉のある全国各地に広がりつつある。

  • 群馬県安中市
  • 安政遠足保存会
安政遠足保存会

 「安政遠足」は、1855(安政2)年に安中藩主、板倉勝明公が藩士の心身鍛練のために実施したという史実に基づき、1975(昭和50)年に復活させた。安中城址から旧中山道を経て、長野県境・熊野神社までの29キロを侍姿など思い思いに仮装したランナーがひた走る。毎年5月の第2日曜に実施。全国から数千人(応援も含め)が集まり、この季節の風物詩として全国ニュースで取り上げられ、安中市の名を全国発信できるシンボルとして揺るぎない存在となっている。

  • 埼玉県秩父市
  • 秩父アニメツーリズム実行委員会
秩父アニメツーリズム実行委員会

 いま秩父が熱い!歴史と自然、伝統文化の息づく埼玉県秩父地域で、アニメというサブカルチャーを切り口に活動している。狙いは若年層の誘客だが、ユニークなのは行政が音頭を取ったこと。お墨付きを与えられた地元のアニオタ(アニメオタク)たちも活動の場を秋葉原から故郷に。全国のファンらとともに大ブレイク。秩父でここまでやるかの大騒ぎに県内はもとより全国の注目が集まっている。

  • 千葉県富津市
  • 金谷ストーンコミュニティー
金谷ストーンコミュニティー

 千葉県富津市金谷地区は、房総三名山の一つである鋸山があり、東京湾の穏やかな波が打ち寄せる風光明媚(めいび)な首都圏に近い田舎。かつては鋸山から、加工しやすく耐熱性に優れた房州石が切り出され、石材業で栄えた。コンクリート製品に押されて石材業は終幕。人口、観光客ともに減少し高齢化が進む中で、4年前から「石と芸術のまちづくり」を掲げて、オブジェ設置や美術館、物販店開設、石窯ピザ販売などさまざまな活動に取り組む。まだ発展途上だが、若者が移住するなど、成果は徐々に出始めた。今後は休眠ホテルを活用したアトリエ・ギャラリー開設も目指している。

  • 東京都
  • 奥浅草観光まちづくり協会
奥浅草観光まちづくり協会

 浅草の観光地といえば、浅草寺周辺の限られた地域のみが国内外で知られる。しかし、浅草北部にも江戸時代からの名所・古跡・銘店が点在する。猿若の歌舞伎や狂言の芝居小屋、吉原大門、今戸神社...。そんな文化遺産に恵まれながらも、シャッターが目立っていた一帯を「奥浅草」と位置付け、再生に導くのが「奥浅草観光まちづくり協会」だ。来年の東京スカイツリー開業もにらみながら、「より広い浅草」づくりも担っている。

  • 神奈川県平塚市
  • 女性防災クラブ平塚パワーズ
女性防災クラブ平塚パワーズ

 「自分の命は自分が守り家族を守り、地域を守ろう」を合言葉に、15年間にわたって活動を展開。東日本大震災後は、身近な物を使っての応急手当や段ボールトイレ作りのレクチャー、「いざと言う時に役立つ備え」をテーマとした講演などの依頼が多くなり、依頼先も学校PTA、女性グループ、公民館事業、保育園園児と保護者など、幅広くなった。これからも環境の変化を活動に取り入れ「女性でなくてはできない防災」を目指す。

  • 新潟県長岡市
  • 山古志アルパカ村
山古志アルパカ村

 中越地震で過疎高齢化が進んだ長岡市山古志地域で、住民がアルパカを生かして地域を盛り上げ、存続させようと奮闘中だ。2009年に牧場をつくり飼育する一方で、直売所で野菜や関連グッズを販売、来訪者と交流している。今年10月末までに株式会社「山古志アルパカ村」を設立。新商品開発や学校・福祉施設への貸し出しも行い、運営全般に責任を負う。住民にはリスクがなく利益還元されることで持続可能な地域ビジネスを目指す。

  • 山梨県富士河口湖町
  • 富士山河口湖音楽祭実行委員会
富士山河口湖音楽祭実行委員会

 富士山や湖の豊かな自然と共生し、地域に根差した文化振興などを目的に、2002年にスタート。世界的な指揮者・佐渡裕氏の監修の下、今年で開催10年を迎え、今では日本の夏のビッグ音楽祭の一つとなっている。企画構成をはじめ、専門家と共に、幅広い世代の地元ボランティアが活躍していることも大きな特徴で、今年は約2万人が参加。佐渡氏の指揮で地元合唱団も参加した「カルミナ・ブラーナ」など、40以上のプログラムを展開した。(写真は富士山河口湖音楽祭実行委員会提供)

  • 長野県大鹿村
  • 大鹿歌舞伎保存会
大鹿歌舞伎保存会

 300年の伝統があり国選択無形民俗文化財にも指定されている「大鹿歌舞伎」の保存・継承を担う。活動の柱は、子どもたちへの伝承と年2回の定期公演。歌舞伎は際立った産業のない山村に暮らす住民の誇りであり、求心力ともなっている。俳優・原田芳雄さんの遺作で、保存会が撮影に全面協力した映画「大鹿村騒動記」では、生き生きと暮らす大鹿住民の姿も描かれ、山村の魅力を全国に発信した。

東海・北陸

  • 富山県南砺市
  • スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド実行委員会
スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド実行委員会

 毎年8月、富山県南砺市(福野)の福野文化創造センターを中心に開催される異文化交流とワールドミュージックの祭典が「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」だ。アフリカ、中南米、アジアなどから多彩なアーティストが集まる熱狂イベントとして20年間続けられ、コンサートやワークショップを通じ地元民やファンと絆を深めてきた。運営はボランティアを含めた実行委員会スタッフが携わり、南砺地域の活性化に貢献している。

  • 金沢市
  • JAPAN TENT 開催委員会
JAPAN TENT 開催委員会

 1988年から毎年8月、石川県内全19市町を会場に留学生の祭典「ジャパンテント」を開催している。日本各地で留学生活を送る外国人学生300人が石川に集い、一般家庭でホームステイしながら、輪島塗や九谷焼、茶道、座禅など加賀百万石の地に根付く文化を体験する。留学生がそれぞれの「ふるさと」を紹介し合いながら国際理解を深め、受け入れ側の石川県民にとっても「ふるさと石川」の魅力を再認識する機会となっている。

  • 福井県越前市
  • 水辺と生き物を守る農家と市民の会
水辺と生き物を守る農家と市民の会

 越前市白山・坂口地区は、絶滅危惧種のアベサンショウウオをはじめ、メダカ、ゲンゴロウ、ハッチョウトンボなど希少生物の宝庫。農の営みを通してこうした生き物と共生してきた里山の環境や文化を守っていくことを目的に、2006年、農家を中心に結成された。09年からは「40年前に飛来したコウノトリを呼び戻す」ことをシンボルに、地域を挙げて農薬を減らす農業や環境保全活動に取り組んでいる。

  • 岐阜市
  • ひとひとの会
ひとひとの会

 全国ゆるキャラランキングで1位となった「やなな」は「柳ケ瀬ブルース」で歌われた岐阜市の繁華街・柳ケ瀬を再生するイメージリーダーだ。人魚とアーケードをモチーフに、同市の若者のまちづくり団体「ひとひとの会」が生み出した。3年の活動で全国からファンを集める「やなな」に励まされた商店主らが結束し、柳ケ瀬の再興に取り組んでいる。空き店舗への出店が続き、新名物も生まれた。「やなな」の活力が柳ケ瀬に広がる。

  • 浜松市
  • 夢未来くんま
夢未来くんま

 「村を元気づけたい」と1986年に母体が誕生、2000年にNPO法人化した。"かあさん"と呼ばれる地元の主婦が中心となり、道の駅の経営や交流事業を手掛ける。人口750人、高齢化率47%の山間集落を年間7万5千人もの人が訪ねる。福祉サービスが手薄い中山間地において、独自に展開しているミニデイサービス「どっこいしょ」も特徴的な活動の一つだ。お年寄りの閉じこもりを防ぎ、地域の世代間交流を生み出している。

  • 愛知県一宮市
  • 一宮市萩原商店街振興組合
一宮市萩原商店街振興組合

 春と秋にチンドン祭を企画・開催している。プロのチンドン屋を集めた春の「全国選抜チンドンコンクール」は45回を数え、7年前からはアマチュアを対象とした秋の「素人チンドン大会」も始まった。春、秋とも全国から20チームが参加し、舞台で芸を競い合った後、まちを練り歩く。今では「チンドンのまち」として知名度もアップ。祭の日は2~3万人の来場者が商店街を埋め尽くし、チンドンマンとの触れ合いを楽しんでいる。

  • 三重県鳥羽市
  • 兵吉屋
兵吉屋

 日本の伝統文化である「海女文化」を後世に継承するために、現役海女を続けながらも地元海女仲間と共に普段から利用している海女小屋を来訪者に解放。現役の海女の話を聞きながら、採れたての海の幸を食することができる。長い海女の経験からなる本物の感動と発見の機会を創出しながら、海女の生きがいにもつながっている。

近畿

  • 大津市
  • 大津の町家を考える会
大津の町家を考える会

 大津に残る町家の大切さを認識し、その活用と保存を通して心地よいまちづくりを進めるため、14年前に発足した市民団体。会社員や公務員、学生のほか、建築士、大工ら専門家も参加し、これまでにシンポジウムや町家見学会などを開催してきた。また、大津中心部の町家マップや啓蒙書「大津百町物語」を発行。活動拠点の「まちづくり大津百町館」を、空き町家を借りてオープンして、今年で節目の10年となる。

  • 京都市
  • 遊プロジェクト京都
遊プロジェクト京都

 2007年12月に認可されたNPO法人。京都の中心街にある町家を拠点に、町家の魅力を伝えるとともに、「遊びから文化に」をモットーにさまざまな企画を展開し、人づくりに努めている。地元のコミュニティーラジオで企画内容を紹介し、本も出版している。こうした活動を通して、自主的に企画をプロデュースする人たちもどんどん出ている。

  • 大阪市
  • 介護・住まい・防災ネットワーク
介護・住まい・防災ネットワーク

 「高齢者が認知症や要介護になっても、慣れ親しんだ地域で安心して暮らせるまちづくり」を目指し、大阪市東成区の商店街の空き店舗で高齢者の交流サロン「新道パトリ」を運営している。ボランティアが常駐して訪れた高齢者の話し相手になるだけでなく、地域医療に取り組む医師や地元住民が中心となって医療セミナーや落語会、絵本の読み聞かせ会などさまざまな催しを行い、幅広い世代が立ち寄る場になっているのが特徴。新道パトリを通じ、地域ぐるみで高齢者の抱える不安をすくい上げ、解消につなげようという機運が高まっている。

  • 神戸市
  • KOBE 鉄人 PROJECT
KOBE 鉄人 PROJECT

 阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた神戸市の新長田駅周辺の活性化を目的に、地元商店主らが2006年に実行委員会を結成し、翌年にNPO法人化。復興と街おこしのシンボルとして、神戸出身の漫画家・横山光輝さんの代表作「鉄人28号」の実物大モニュメント(高さ18メートル)の建設を企画。09年10月に完成し、一帯はかつてのにぎわいを取り戻しつつある。

  • 奈良県田原本町
  • 奈良中央信用金庫
奈良中央信用金庫

 中堅の地方金融機関だが、優良な経営を維持し、今回の「ちゅうしん地域中小企業振興助成金」の活動だけでなく、会員企業を対象とした勉強会「ちゅうしんビジネス研究会」など、地域に根差した多彩な活動を展開している。1948年8月に創立。本店は奈良県田原本町。2011年3月現在の出資金は2億8700万円、会員数1万2919人。役職員256人、15店舗。11年3月期決算では、預金量4119億円、コア業務純益6億5000万円、当期純利益6億1400万円、金融再生法に基づく不良債権比率4・26%、自己資本比率17・78%。

  • 和歌山県田辺市
  • 秋津野
秋津野

 1999年、全国の産直ブームに先駆けて地元住民31人が10万円ずつ出資した直売所を立ち上げた。以降、農産物加工場や農家レストラン、グリーンツーリズム施設を開業、年間約12万人の交流人口を創出。パートを含め約70人が働くなど地域雇用にも貢献、収入源や出荷先の確保、就業機会の創出につながっている。農業法人株式会社秋津野を設立、地域資源を生かし、自主財源を確保するコミュニティービジネスとして注目される。

中国・四国

  • 鳥取県伯耆町
  • 二部地区活性化推進機構
二部地区活性化推進機構

 江戸時代に山陰と近畿を結ぶ参勤交代の道だった「出雲街道」。その要所だった伯耆町二部は宿場町としてにぎわった歴史がある。1999年春に発足した二部地区活性化推進機構は高齢化・人口減に悩む中山間地にかつての活力を取り戻そうと、米子市の青果市場と連携した特産野菜の販路開拓を着実に進めている。山菜賞味会の開催などによる市部の住民との交流や「出雲街道今昔物語」の出版を通じた地域文化の伝承にも積極的に取り組んでいる。

  • 島根県飯南町
  • 谷自治振興会
谷自治振興会

 千メートル級の山々が連なる中国山地に位置する島根県飯南町の谷地区。老人県と呼ばれる島根の中でも高齢化の影響は特に深刻だ。低下した互助機能を補うため、2004年に92の全世帯がメンバーの「谷自治振興会」を組織した。有志が運転手を買って出て、買い物や医療機関への「足」となる送迎バスを運行。雪に閉ざされる冬には、高齢者世帯の雪かき代行も実施している。廃校となった小学校では各種イベントや伝統芸能の神楽を通して多くの交流事業に取り組んでいる。行政任せではなく、地域を挙げて課題に向き合い、住民同士が助け合う。それが生きる力につながり、地域に誇りを持ち続ける力になっている。

  • 岡山県真庭市
  • 勝山のお雛まつり実行委員会
勝山のお雛まつり実行委員会

 岡山県北真庭市の中心地域勝山地区で、町おこしを担っている商工会や町職員ら15人のグループ。地域は城下町、交通の要衝として栄えた歴史を持ち、昔情緒をたたえた民家や商家の並ぶ町並みが保存されている。実行委はこの町並みを生かして毎年3月の桃の節句に各戸が思い思いのお雛(ひな)さまを飾る催しに取り組んでいる。今年で13回目になるが、1・2キロ間に160軒が飾るまでになり、恒例行事としてすっかり定着、観光客にも大人気でリピーターも多い。

  • 広島県三次市
  • ブルーリバー
ブルーリバー

 2002年6月設立。資本金1千万円はすべて地区住民が出資した。過疎高齢化、学校統廃合への危機感から、賃貸住宅の整備・運営で若者層の定住を目指している。入居は「小学生以下の子どもがいる家庭」「地域行事への参加」などが条件。現在、空き家を改修した10件の物件をU、Iターン世帯に2~5万円台で貸し出している。入居していた3世帯も地域に自宅を新築し移住。地元青河小学校の児童数増と存続につながっている。

  • 山口県美祢市
  • 麦川安全・安心みまもり隊
麦川安全・安心みまもり隊

 山口県美祢市麦川地区はかつて炭坑で栄えた。にぎやかだったころの町並みも残る。みまもり隊員は毎日、通学路に3カ所ある信号のない交差点で児童らの横断を手助けする。児童らは小学校前の交差点を渡り終えると、門前にある隊員手作りの「麦川小学校交差点無事故記録」の掲示板の数字を新しくする。記録はこの日「7132日」になった。みまもり隊のメンバーは20人。ウオーキングの途中にお年寄りを訪問したり、下校時にも児童を見守ったりする。活動は隊員ばかりでなく地域に広がっている。

  • 徳島市
  • 徳島共生塾一歩会
徳島共生塾一歩会

 地域の美化活動や憩いの場の創出に取り組んでいる。力を入れているのが、遍路道の清掃活動。不法投棄の激しい場所を中心に行い、これまでに撤去したごみの総量は約600トンに上る。ごみ撤去までの手順を示した「作業マニュアル」を作成して他団体にも促すなど、官民が世界遺産の登録を目指す遍路道の環境整備に尽力している。このほか、遊休地を生かした公園造りや、「緑のカーテン」の普及など、多彩な活動を続ける。

  • 香川県丸亀市
  • 丸亀市川西地区自主防災会
丸亀市川西地区自主防災会

 1998年4月に設立された。会員は岩崎正朔会長をはじめ、地域住民全員の85人。先進的な取り組みとして、年間計画を立て(P)、活動(D)、振り返り(C)、次の活動を改善(A)というPDCAサイクルを導入し、小・中学校との防災研修などの人づくり、救助用資材の配備などの物づくり、地域の人たちや企業などとの交流イベントや合同訓練など絆づくりに励んでいる。2010年度には防災功労者内閣総理大臣表彰を受けた。

  • 松山市
  • 俳句甲子園実行委員会
俳句甲子園実行委員会

 全国の高校生が俳句の句作力、鑑賞力を競う「俳句甲子園」を主催している。俳句の街・愛媛県松山市の夏の風物詩として定着、今年の第14回大会の予選には過去最多の29都道府県76校124チームが出場した。運営メンバー約70人は全員ボランティア。「甲子園経験者」も卒業後、OBやOGとなって大会を支える。中には若手俳人として活躍し始めた経験者も。全国的に俳句愛好家が高齢化する中、俳壇に新しい風を吹き込んでいる。

  • 高知県四万十市
  • 大宮産業
大宮産業

 高知県西部の愛媛県境に接する四万十市大宮地区は、典型的な過疎・高齢化集落。2006年5月、住民が生活物資を頼っていた農協出張所が廃止されたのに伴い、住民自身が出資者となる株式会社「大宮産業」を設立した。8割の世帯が株主となり、出張所施設を買い取り、売店やガソリン給油所を引き継いだ。地域を守る「住民の会社」は、開業から5年連続の黒字を続ける。地元米の地産外商にも乗りだし、地域活性化に挑む。

九州・沖縄

  • 福岡県大木町
  • あーすくらぶ
あーすくらぶ

 子供たちや未来の世代に美しい自然、美しい町を残すことを目的に1998年設立、メンバー約35人。①環境の現状やEMリサイクルなどの環境・ごみ減量などをテーマに公開学習会を開催②廃油せっけん、EMぼかしの作製、普及③ケナフを栽培し、紙すきなどを実施し、小学校などの環境授業に活用④省エネ広報事業、省エネモニター、省エネ授業の取り組み-など多岐にわたって活動している。

  • 佐賀県基山町
  • きびっとの杜
きびっとの杜

 限界集落にある荒れた里山を整備し、人や金を生み出す仕掛けを展開。保育園児を対象にしたタケノコ掘りツアー、耕作放棄地を使った菜種油づくり、高齢化で手入れできなくなったミカンの木に里親を募集し、里山への愛着を生んだ。基山町への関心が薄かった新住民も「自然の恵み」を身近に感じることで地域の魅力づくりにつながっている。まさに都市部と農村部、新住民と旧住民、高齢者と子どもたちを「結ぶ(きびる)」活動だ。

  • 長崎県松浦市
  • まつうら党交流公社
まつうら党交流公社

 まつうら党交流公社は「松浦党の里 ほんなもん(本物)体験」と銘打ち、中高生を対象にした体験型修学旅行事業を展開。旅行会社への働き掛けから受け入れ地域との調整、体験インストラクターの育成、安全対策の講習会開催に至るまで、態勢づくりの全般を担っている。2010年度の受け入れは127校約2万1500人。体験メニューの豊富さに加え、安全・安心への取り組みが旅行業界から評価されている。個人旅行の商品開発に試行的に取り組んでいる。

  • 熊本県水俣市
  • 水俣市久木野ふるさとセンター愛林館
水俣市久木野ふるさとセンター愛林館

 17年間、多彩な活動で中山間地の村おこしを推進してきた。全国唯一の「環境首都」水俣の地域づくりを引っ張る存在だ。「今後2000年棚田を耕し、森林の手入れをする村づくり」を掲げ、多面的機能を持つ棚田や森林の保全、食文化の発信、環境教育に住民と一体で取り組む。全国から研修者やボランティア、観光客を引きつけ、「何もない田舎」という地域の捉え方を覆した。

  • 大分県別府市
  • ハットウ・オンパク
ハットウ・オンパク

 豊かな温泉で知られる大分県別府市。NPO法人ハットウ・オンパクは、地域資源である「別府八湯(はっとう)」や温泉文化を掘り起こし、街歩きやエステなどの体験型観光プログラムを提供する「ハットウ・オンパク」を2001年から続け、観光客に湯の街の魅力を伝えている。オンパクの手法は全国に広がり、10年に社団法人ジャパン・オンパクが発足。現在、計33地域の取り組みを支援している。

  • 宮崎県延岡市
  • のべおか天下一市民交流機構
のべおか天下一市民交流機構

 NPO法人。延岡城址(じょうし)の石垣を背景に薪能を開催し、今年15年目を迎えた。伝統の能面を生かした試みを通し、市民に古里への愛着と誇りを持ってもらおうと活動を続けている。毎回子どもから大人まで多くの市民を巻き込み、会場設営などを行う。自ら知恵を出し、汗を流す取り組みはこれまで「人任せ」だった市民の意識を変えるきっかけとなった。また、伝統の継承にも役立っている。

  • 鹿児島県霧島市
  • 大隅横川駅保存活用実行委員会
大隅横川駅保存活用実行委員会

 霧島連山の裾野に広がる霧島市横川町は、かつて「金」で栄えた町だ。輸送を担う大隅横川駅は1903(明治36)年に開業。九州で最も古い木造駅舎として知られ、太平洋戦争末期、米軍機の機銃掃射を受けた弾痕が残る。2006年に国の登録有形文化財に指定された。翌07年に地元有志で同駅保存活用実行委員会を結成。駅で平和コンサートを開催し、平和の尊さを語り継ぐほか、成人式を開くなど多彩な活動で地域をもり立てる。

  • 那覇市
  • なはまちづくりネット
なはまちづくりネット

 2005年から那覇市の繁多川公民館の運営を受託している。タカアンダー、オーヒグーという沖縄在来の大豆を栽培し、昔ながらの製法で豆腐作りまで行う「あたいぐゎー(家庭菜園)プロジェクト」で、地域のお年寄りが子どもたちに育て方を教える形を定着させてきた。ストップ温暖化優秀賞受賞や宇宙ステーションに種子を送るなどの実績も残している。同プロジェクトなどさまざまな取り組みを通し、地域の資源を生かしながら、お年寄りから子どもまで各世代をつなぐことに成功している。

  • 那覇市
  • 栄町市場商店街振興組合
栄町市場商店街振興組合

 那覇市の繁華街・国際通りにつながる安里交差点の南角に1955(昭和30)年、小商店や食堂がひしめきあうように誕生した栄町市場商店街は、古い景観とアジアン市場的な雰囲気を残していると近年、脚光を浴びている。1・3ヘクタールに100余店が営業。振興組合は、レトロ感たっぷりのアーケード街にマッチしたユニークな飲食店を次々と開業させ、アートや音楽などさまざまな催しの応援を得て、夜の人気スポットに育てた。

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