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これがイチオシ!地域再生

第4部 「受け継ぐ宝」 地域の宝、さらに磨く

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【04】

神社で公演、活性化後押し 女優、浅野温子さんに聞く

 各地の神社で古事記の読み語り公演を続け、10年目になった。神社を舞台に選んだのは、私にとって一番の思い出の場所だから。子ども時代、暗がりがたくさんあったまちの中で、縁日の境内だけが、パラダイスのように光がともり美しかった。わくわくしていた空間が、もう一度輝いてほしいとの願いからだ。

 「社会」は「社(やしろ)で会う」と書く。人々が神社に集えることは大きい。しかし、地方を歩くと支える人が減り、忘れられるケースも多い。お社があった場所は、人を引きつけるパワーがあったはず。読み語りでにぎわいが生まれ、活性化を後押しできればと思う。

 高齢化や過疎化は、それぞれの地が抱えている。しかし甘んじることなく、多くの人は頑張っている。アイデアを出し、農産物や手作りの製品を買ってもらおう、見てもらおうと、まちおこしが真剣に行われている。

 私の公演を、その一環として呼んでいただけるのは本当にうれしい。観客には、お店で地の物を買ったり、名所や美しい場所を訪ねたりして、その土地を知ってもらえればと思う。もっともっと多くの人に来てほしい。

 インタビューに答える女優、浅野温子さん

 古事記は親子や夫婦の絆、友情を描いた生活の物語。人間は過ちも犯すし試練も受ける。でも愛することを知っているから許し合え、よみがえる力も生まれると語りかける。天変地異の表現も多く、先人はたくましく乗り越えてきた。その繰り返しが歴史だと実感する。東日本大震災も乗り越えていけるはずだ。

 読み語りは、民話も取り上げている。桃太郎伝説が残る岡山の吉備地方では、鬼も大事に祭られていることを知った。地域で大切にされている話や消えゆく話を掘り起こして、いつか47都道府県それぞれの物語を演じてみたい。(共同通信社、聞き手・錦織綾恵)

 【共同通信】

共同通信
略歴

浅野温子さん

浅野 温子さん(あさの・あつこ) 61年東京都生まれ。多くのテレビドラマや舞台で活躍。古事記を基にした公演「浅野温子 よみ語り」を各地で続けている。国学院大客員教授や、島根県で開催中の「神話博しまね」のPR大使も務める。