第7部 「確かなつながり」 支え合い知恵を絞る
人口減や高齢化が地域を揺さぶる。支えは人とのつながりだ。全国の地方新聞社と共同通信社の合同企画「地域再生Ⅲ」第7部は、知恵を絞って危機を乗り越えようとする試みを報告する。

【01】
病院への足、住民が支え
交代でボランティア送迎
栃木県日光市
栃木県日光市の鬼怒川(きぬがわ)・川治温泉を通り、福島県会津若松市へ抜ける会津西街道。その昔、スキー帰りの車で大渋滞となった面影はなく、ことしは紅葉シーズンでも行楽の車はまばらだった。 ▽「足」失う患者 日光市の面積は岐阜県高山市、浜松市に次ぎ、全国で3番目に広い。最北部にある三依(みより)地区は、福島県境までの街道沿い南北20キロ以上にわたり集落が点在する。人口は約459人(11月1日現在)で、半数以上を65歳以上が占める。 高齢化した広大な地区の唯一の診療所は、週1回だけ開院する。しかし、通院の「足」がない患者が少なくない。そこで、住民有志がボランティアで送迎するようになり、・・・[記事全文] 【下野新聞】

【02】
学生が入居、打開の一歩へ
団地住民、高齢化に挑む
兵庫県神戸市、明石市
「ご苦労さま、頑張って」 立冬を迎えた朝、築50年近い団地で、側溝などにたまった落ち葉を拾い集めている若者に、住民の女性が声をかけた。 兵庫県立大2年の谷辺裕也(たにべ・ゆうや)さん(19)。神戸市西部の垂水区と明石市にまたがる明石舞子団地(通称・明舞(めいまい)団地)内の県営住宅で、10月から一人暮らしを始めた。2DK(約40平方メートル)で家賃は月額1万1800円。「新入りなもんで、ご近所さんと親しくなれれば」と、自治会の依頼で週1回の清掃を引き受けた。 ▽住民提案が実現 明石海峡を見下ろす丘陵地を兵庫県などが開発した明舞団地は、1964年に入居がスタートした。県内では最・・・[記事全文] 【神戸新聞】

【03】
住民出資しスタンド経営
助け合いで危機乗り切り
岡山県真庭市
夕暮れ時、軽トラックで立ち寄ったお年寄りがポリ袋を差し出す。「柿がたくさんできてな。みんなで食べて」 中国山地に抱かれた岡山県真庭市(まにわし)目木(めき)にあるガソリンスタンド「ときめきSS(サービスステーション)」。受け取った従業員は「きょうは寒かったろう」。家族のようなやりとりが続く。 従業員の石橋保伸(いしばし・やすのぶ)さん(40)は「客に果物や野菜をもらうスタンドはうちぐらいでは」。事務所では常連客がお茶を飲んでは孫のこと、農作物の出来などの話を弾ませる。 ▽115人が出資 2009年3月、同じ場所でスタンドを経営していた地元農協が採算の悪化などを理由に撤退した。・・・[記事全文] 【山陽新聞】
【04】
多極型のまちづくりを 小林秀樹千葉大大学院教授
少子高齢化は、地方だけでなく都市でも進んでいる。千葉大が参加して、コミュニティーの再生に取り組んでいる西小中台団地がある千葉市花見川区西小中台では、65歳以上の人口の割合が1993年の4・4%から、2011年には31・3%まで上昇した。 西小中台団地は、1972年に、ニュータウンとして建設され・・・[記事全文] 【共同通信】

