第8部 「自然とともに」 かけがえない財産守る
かけがえのない財産である自然。しかし、付き合い方で表情が変わる。全国の地方新聞社と共同通信社の合同企画「地域再生Ⅲ」第8部は、ともに生きていこうと工夫を凝らす試みを報告する。

【01】
高校生のアマモ、海に育つ
浄化願い市民も支援
福井県小浜市
海に潜ると、底に堆積していたヘドロが巻き上がって、目の前が真っ暗になった。外からはきれいに見えていた福井県・小浜(おばま)湾。内部では汚濁が進んでいた―。 そんな衝撃的な体験がプロジェクトの発端となった。「海をきれいにしたい」。県立小浜水産高の生徒たちが希望を託したのが、水質を浄化する作用があるとされる海草「アマモ」だった。 ▽種から育てる アマモは海の汚れの原因となる窒素やリンを吸収する。密集しているアマモ場になると、海洋生物の産卵場や稚魚の成育場所にもなる。 生徒たちは地元の漁師から、かつて小浜湾に多くのアマモが自生していたことを知った。「昔のように美しい海に」との思いは・・・[記事全文] 【福井新聞】

【02】
夢はエネルギーの地産地消
小さな集落が水力発電
岐阜県郡上市
白山連峰の南、標高700メートルに位置する岐阜県郡上市(ぐじょうし)白鳥町の石徹白(いとしろ)地区は、冬になると一晩で150センチもの雪が積もる豪雪地帯。わずか110世帯270人が暮らす地区の農業用水路には、脱原子力発電の流れを受けて、注目を浴びている「小水力発電」の水車が、24時間止まることなく回り続けている。 ▽最大出力2・2キロワット 「集落に張り巡らされる豊かな水。地域再生に使えないかという思いがきっかけ」。雪が積もる2011年12月中旬、直径90センチ、長さ3メートルの「らせん型水車」の前で、地元のNPO法人「やすらぎの里いとしろ」の久保田政則(くぼた・まさのり)理事長(6・・・[記事全文] 【岐阜新聞】

【03】
森の保全、ドングリに託す
銀行方式で子どもに浸透
高松市
「ドングリいっぱい持ってきたよ」―。こぼれ落ちそうなドングリを両手に握りしめ、子どもたちが銀行の窓口に駆け寄る。数が記入された通帳をのぞき込む表情には笑みがあふれていた。 香川県高松市西植田町にある県の施設「ドングリランドビジターセンター」。手入れされた森の中の同センターは、2002年に整備され、県と地元のNPO法人「どんぐりネットワーク」(日下聡徳(くさか・としのり)会長)が協力して取り組む県民参加の森づくり活動「どんぐり銀行」の拠点となっている。 ▽民間と協働へ 香川の里山は1970年代以降、松くい虫による深刻な被害とバブル景気を背景にした土砂採取などの乱開発で荒廃が進んでい・・・[記事全文] 【四国新聞】
【04】
数百年単位で森と付き合い 渋沢寿一・樹木・環境ネットワーク協会理事長
理事長を務めるNPO法人「樹木・環境ネットワーク協会」(東京)は設立以来15年余り、ボランティアらと全国十数カ所で、里山の再生・保全事業などに取り組んできた。自治体や企業など地域のさまざまな団体や人々と連携して、活動を展開している。「人と人がつながる仕組みを」と話す渋沢寿一・樹木・環境ネットワーク・・・[記事全文] 【共同通信】

