フラフープ再流行 ダンスの要素も、女性ら注目
フープダンスを踊るアユミさん=東京都新宿区
半世紀余り前、日本中の大人と子どもをとりこにしたフラフープが、女性のスポーツとして再び人気を集めている。ダイエットや健康への関心を背景に、ダンスの要素を取り入れた新しいエクササイズに生まれ変わった。各地の教室は盛況で、運動効果を狙った商品の売れ行きも好調だ。
「フラフープ教室があると知り、夢中で遊んだ10代のころを思い出してわくわくしました」と言うのは、東京都町田市のスポーツクラブに通う小川景子さん(69)。
驚いたのは昔と回し方が全く違うこと。「前は不格好に腰を大きく振っていたの。でも正しいやり方は腰を前後に小さく動かすだけなのね。ちゃんと回るし、おなかの筋肉が鍛えられるのが分かります」とにっこり。
インストラクターの上田浩之さん(45)は「インナーマッスル(体の深部の筋肉)が強化されると、幅広い年代の女性に好評です。回しながらターンしたり手の振りも付けられるようになるので楽しいですよ」と話す。
ブーム再燃のきっかけは「2008年冬。テレビ番組のダイエット企画で取り上げられ、女性の話題を集めた」と東急ハンズ(本社東京)業務企画部の国分一郎さん。同社の09年の売り上げは前年の6倍に急伸。ひょうたん形のもの、輪の内側にローラーが付いたもの、輪を分解し持ち運べるものなど、新感覚の商品が続々と登場している。
これから注目されそうなのが米国生まれのフープダンス。激しいリズムの音楽に乗り、首、胸、ひざなどでフラフープを回しながら踊るパフォーマンスだ。プロのフープダンサー、アユミさんは「エクササイズで技術を身に付けた上級者が目指すのがこれ。フラフープの新しい魅力を知ってほしい」と言う。
フラフープの歴史に詳しい玩具メーカー社員横井武士さんによると、米国での流行を受けた日本での最初の発売は1958年。玩具問屋の営業部員として販売に奔走した和久井威さん(76)=東京在住=が、当時の爆発的な人気を振り返る。「生産が全く追いつかなかった。品不足に乗じて、丸めた水道管や、たるから外した竹製のタガまで売る人がいました」
だが、発売後しばらくして旋風はやむ。「やり過ぎると内臓に障害が起きるという風評が立ち、千葉県東金市の小学校では“禁止令”が出ました。後に内臓障害との関連はないと分かりましたが、人気は急速にしぼんでしまった」と横井さん。
最近の再流行を最も喜んでいるのはその東金市かもしれない。ブームに冷や水を浴びせた歴史を逆手に取り、フラフープを使った町おこしを計画中だ。同市産業振興課は「今度はフラフープの役に立ちたい」と話し、具体的な案を練っている。
2010/03/15 【共同通信】

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