47NEWS >  47特集 >  日本酒 津々浦々 >  【3119】而今 特別純米 無濾過 火入れ(じこん) 【三重】

日本酒 津々浦々

17年10月29日 22:39


【3119】而今 特別純米 無濾過 火入れ(じこん) 【三重】

三重県名張市 木屋正酒造
三重県名張市 木屋正酒造

【Z料理店にて 全3回の②】

 夕方、ふらりと近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないだろう酒を用意してくれるから、月に1回は訪れ、その厚意に報いなければならない。店主としても、わたくしに餌を与え、定期的に訪れるように、との深慮遠謀。それが見え見えなのが楽しい。

 今回、わたくしが飲んだことがない酒は3種類あった。まずは、以前、当連載で紹介している「鳥海山 純米大吟醸」(当連載【2203】)を飲んでから、飲んだことがない3種類を飲む。そのトップバッターは「喜久泉 大吟醸 山田錦100%使用」。続いて「而今 特別純米 無濾過 火入れ」をいただく。

「而今」は飲む機会が多い酒で、これまで当連載で10種類を取り上げている。今回の酒は「而今 特別純米 無濾過 生」(当連載【2450】)の火入れバージョンか。

 Z料理店の店主は以前から「而今を入れたいんだけど、なかなか入手できないんだよ」とぼやいていた。今回、念願がかない「やっと入れることができました」と満面の笑み。お客さんから「而今はないか?」と聞かれることが多いのだそうだ。さて、今回の酒はどうか。

 香りは抑えているが、ほのかに果実香。甘旨酸っぱくて、ジューシー。独特な香味。余韻は苦みが強い。酸が非常に立つ。旨みたっぷりで、温度がすこし上がったら、甘みが出てきた。「生」の、はじけるようなボリューム感とは趣を異にしており、「生」と比べ、シャープ感と落ち着き感がある。う~む、旨い!

 瓶の裏ラベルの表示は「原料米(使用割合) 麹米山田錦(20%) 掛米八反錦(80%)、精米歩合60%」。

「八反錦」は広島県立農業試験場が1973年、母「八反35号」と父「アキツホ」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1983年に命名、1984年に種苗法登録された酒造好適米。今や、「八反錦」といえば広島、広島といえば「八反錦」というほど、全国的に著名な酒米となっている。

 瓶の裏ラベルには、どの而今ラベルにも書かれているお約束の口上が以下のように載っている。「過去に囚われず未来に囚われず 今をただ精一杯に生きる  杜氏 大西唯克」。つまり、而(しこう)して今。すなわち酒名の由来である。



三重 | 2017/10/29 | 22:39 | コメント (0) | コメントを書くコメント一覧 |


地方新聞社元記者。唎酒師。本籍・住所・年齢不詳。性別は男。飲んだことのない酒を飲むことと、ぬる燗が趣味。燗つけ器を、なじみの居酒屋に置いて、燗酒を楽しんでいる。酒席での「とりあえずビール」は、ビールにも酒にも失礼だ、といきなり酒を飲み始める。酸味のある濃い酒を好む。毎年、500種類以上の酒を飲んでいる。







     *コメントがページに反映するまで10分ほどかかることがあります