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日本酒 津々浦々

17年09月21日 23:15


【3064】来福 純米吟醸 夏の酒(らいふく) 【茨城】

茨城県筑西市 来福酒造
茨城県筑西市 来福酒造

【B居酒屋にて 全5回の②】

 なじみのNスナックのママから同伴をおねだりされていた。長らくうっちゃっていたが、根負けし、一緒にB居酒屋へ。NスナックとB居酒屋の距離は歩いて1分くらい。「B→N」は、わたくしのお約束コースだ。ママはビールオンリー。わたくしは酒を飲む。

 まず「磐城壽 純米吟醸 夏吟」を選び、続いて飲んだのは「来福 純米吟醸 夏の酒」だった。「来福」は非常によく見かける酒だが、調べてみたら、当連載では4種類しか取り上げていなかった。これは意外だった。15種類くらいは飲んでいる気分だった。酒名と酒質が個性的だから、インパクトが大きいのだろう。さて、この酒をいただいてみる。

 ややフルーティー。さわやかな酸が印象的で、この酸が適度な旨みを伴う。甘旨酸っぱい味わい。余韻は、苦みがやや強い。フレッシュ感があり、さっぱりとした軽快なタッチ。さわやか感があり、きれいな酒質。しかし、しっかりとした味わい。う~む、実にさわやか。飲み飽きしない。するすると飲める。「来福」というと、旨みがたっぷりあり、まったりとしたタッチの酒、という印象(あくまでもわたくしの個人的印象)だったが、今回の酒は、わたくしが持っていた“来福イメージ”とはかなり違うものだった。

 瓶の裏ラベルの表示は「原料米 兵庫県産渡船100%使用、精米歩合55%、アルコール分15度、酵母 東農短分離株」。

 使用米の「渡船」について、茨城県石岡市の酒蔵「府中誉」のホームページは以前、「幻の酒米『渡船(わたりぶね)』を復活 地元産の酒米で真の地酒をめざす」と題し、以下のように説明している。

「明治・大正期の酒米『渡船』は山田錦の親にあたる品種で、背丈が高い上に収穫時期が遅く(10月末)、病中害(ママ。病虫害だとおもう)に弱いなど栽培は容易ではないため、作付けは途絶えておりましたが、酒造りに最適な超軟質米であることが知られておりました。弊社は、平成元年、つくば市の生物資源研究所から貴重な種籾一握りを分けて頂き、全国で唯一、地元つくば山麓の谷津田で丹念に復活栽培して参りました。
 この米で仕込んだ清酒『渡舟』は、他の酒米のそれにはない、独特のふくよかな香味の酒としてご評価いただいております。
 平成8年・10年には、酒米『渡船』で醸した『大吟醸渡舟』は、全国新酒鑑評会にて金賞の栄を賜りました」(【酒蛙注】山田錦の父親は、一般的には「短稈渡船」とされている)

 瓶の裏ラべルには、「江戸時代から続く伝統を守りつつ、常に新しい酒造りにチャレンジし、最高品質の日本酒が出来る様に心掛けています」というこの蔵の酒造コンセプトが書かれている。

 蔵名・酒名の「来福」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「来福酒造は、1716年(享保元年)、近江商人が筑波山麓の良水の地に創業いたしました。創業当時からの銘柄『来福』は俳句の『福や来む 笑う上戸の 門の松』に由来するものです」



茨城 | 2017/09/21 | 23:15 | コメント (0) | コメントを書くコメント一覧 |


地方新聞社元記者。唎酒師。本籍・住所・年齢不詳。性別は男。飲んだことのない酒を飲むことと、ぬる燗が趣味。燗つけ器を、なじみの居酒屋に置いて、燗酒を楽しんでいる。酒席での「とりあえずビール」は、ビールにも酒にも失礼だ、といきなり酒を飲み始める。酸味のある濃い酒を好む。毎年、500種類以上の酒を飲んでいる。







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