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日本酒 津々浦々

17年09月01日 17:11


【3048】旭鳳 純米吟醸 泰平(きょくほう たいへい) 【広島】

広島県広島市 旭鳳酒造
広島県広島市 旭鳳酒造

【Z料理店にて 全4回の②】

 夕方、ふらりと近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないだろう酒を用意してくれるから、月に1回は訪れ、その厚意に報いなければならない。店主としても、わたくしに餌を与え、定期的に訪れるように、との深慮遠謀。それが見え見えなのが楽しい。

 今回、わたくしが飲んだことがない酒は4種類あった。冷蔵庫を背にしてカウンターに座り、それらを飲む。「春霞 田んぼラベル 夏純吟」に続いて選んだのは「旭鳳 純米吟醸 泰平」だった。

「旭鳳」はこれまで、「旭鳳 特別純米 生 24仕込第一号」(当連載【1029】)と「旭鳳 純米 純にして醇」(当連載【1256】)をいただいたことがある。さて、今回の酒はどうか。

 甘みが来て、中盤から酸と辛みと苦み。この酸と辛みと苦みがけっこう強い。かなり力強いタッチで、しっかりした味わい。余韻の辛みと苦みが長くて良い。吟醸香は最初、味の強さにすこし隠れているが、中盤から徐々に出てくる。味の厚みは、厚からず薄からずで適度。飲みごたえのあるお酒だった。

 瓶の表ラベルは「BRIDBE TO THE PAST AND THE FUTURE」と大きく印字されている。直訳すれば“過去と未来の架け橋”か。そして、その下に英文と和文が以下のように書かれている。

「楽しさや前向きを連想させるオレンジ色のラベルデザインは、濱村洋平がこれからの酒造りにおいて、自らのエネルギーに満ちたお酒をつくりたいという思いが込められています」

 瓶の裏ラベルの表示は「原料米 広島県八反錦100%、精米歩合60%」。「八反錦」は広島県立農業試験場が1973年、母「八反35号」と父「アキツホ」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1983年に命名、1984年に種苗法登録された酒造好適米。今や、「八反錦」といえば広島、広島といえば「八反錦」というほど、全国的に著名な酒米となっている。

 さて、「泰平」は「旭鳳」の新しいサブブランド。6代目の濱村泰司さんが亡くなったことに伴い、若い濱村洋平さんが7代目蔵元に就任。蔵元杜氏として新しい酒を世に出したのがこの「泰平」。蔵のホームページは、「泰平」について、以下のように紹介している。

「季節限定商品無濾過生原酒『泰平』は、広島県産八反錦と自社独自の酵母KB-1を使い、柔らかく、透明感があり、食材の旨味を引き立てる味わいです。これからの旭鳳の軸のひとつになっていきます。小さな蔵元の少量仕込みの酒です。泰平 火入(赤ラベル)は熟成のタイミングを待ち発売致します。こちらは通年の商品となります」

「泰平」は生原酒と火入れの2種類あり、今回のお酒は火入れ。

 酒名「旭鳳」の由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「三代目濱村忠が春の暁、瑞兆あふれる夢を見たことによるもので、東にそびえる高松山に神々しく朝日が昇る。折りしも、その朝日に向かって瑞鳥『鳳凰』が輝きつつ舞い上がる夢であったことから『旭鳳』と命名それまでの『新鷹山』を改め、酒銘『旭鳳』(きょくほう)として現在に至っています」



広島 | 2017/09/01 | 17:11 | コメント (0) | コメントを書くコメント一覧 |


地方新聞社元記者。唎酒師。本籍・住所・年齢不詳。性別は男。飲んだことのない酒を飲むことと、ぬる燗が趣味。燗つけ器を、なじみの居酒屋に置いて、燗酒を楽しんでいる。酒席での「とりあえずビール」は、ビールにも酒にも失礼だ、といきなり酒を飲み始める。酸味のある濃い酒を好む。毎年、500種類以上の酒を飲んでいる。







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