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日本酒 津々浦々

17年08月10日 17:30


【3013】BLACK SWAN 全量黒麹仕込み 無ろ過原酒 瓶燗 瓶囲い 【京都】

京都府京丹後市 白杉酒造
京都府京丹後市 白杉酒造

【P居酒屋にて 全9回の⑧】

 2カ月に1回、M居酒屋に集う、異業種間飲み会の「TU会」。今回は趣向を変え、わたくしなじみのP居酒屋で開くことになった。2人が欠席、9人での開催となった。

「越の鷹 純米」「関西 生詰 原酒」「七ツ星 吟醸 生貯蔵」「鳴り瓢 本醸造」「丸岡城 超辛口 本醸造」というわたくしにとっての福井県初蔵酒を5種類飲んだあとは既蔵酒。「越前岬 槽搾り 特別純米 山田錦 火入れ瓶囲い」「常山 特別純米 とびっきり辛口」に続いて店長が持ってきたのは「BLACK SWAN 全量黒麹仕込み 無ろ過原酒 瓶燗 瓶囲い」だった。

 このお酒は、白杉酒造のお酒。これまで3種類を当連載で取り上げているが、いずれもP居酒屋で飲んだものだ。この蔵の特長は、飯米(食用米)で酒を醸していること。現在、さまざまな要因で山田錦など酒造好適米の価格が高騰している。高い酒米で酒をつくるとコストがかかり、酒の小売価格にも影響する。飯米で醸すことは、コストを考えればリーズナブル。この蔵は、近未来を読み取って、飯米で酒を醸しているのだろうか。先見の明あり、か。さて、いただいてみる。

 ヨネちゃん「おもいっきり甘酸っぱい」
 酒蛙「うん。超甘旨酸っぱい」
 TU「女子が喜ぶお酒だ」
 酒蛙「すこし、微発泡がある。いいね、いいね。かなり濃醇。かなり旨い」
 TU「ブドウ風味を感じる。女子喜ぶ」
 酒蛙「甘みと酸が非常に立つ。いやはやインパクトがある。ロックやクラッシュアイスで飲んでもいい」

 この酒は全量黒麹仕込みである。麹の役割は、でんぷんを糖分に変えること。一般的に、黄麹は清酒、白麹は焼酎、黒麹は泡盛に使われている。今回の酒は、泡盛に使われる黒麹を使って清酒を醸したものだ。酒名「BLACK SWAN」のBLACKは、黒麹の黒が由来とおもわれる。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「3段仕込みの2日目には酵母を増殖させるために『踊り』という日があります。このミルキークイーンで造るブラックスワンでは、品温をあえて高く保ち、狂気なまでに踊り狂わせました。お米の甘さにクエン酸が溶け込む甘酸っぱい狂気な美味しさ」

 裏ラベルの表示は「原材料 米(国産)・米こうじ(国産米)、原料米 全量ミルキークイーン(京丹後産)、アルコール分 16度以上17度未満(原酒)、精米歩合60%」。原料構成と精米歩合からみると、特別純米あたりとおもわれるが、なぜ特定名称を名乗っていないのだろうか?

 原料米のミルキークイーンは、食用米で、冷えてもごはんが硬くならない低アミロースをめざして開発された品種。ウィキペディアによると、コシヒカリをベースに日本で改良された低アミロース品種で、コシヒカリと同等の形態・生態的特性や栽培特性を持ち、東北地方南部が栽培の北限。1985年に農業研究センターの稲育種法研究室で研究が始まった。同年にコシヒカリに受精卵のMNU処理を行い、5個体から650粒の種子が得られた。以後、選抜と育成を繰り返し、1995年にはM10世代が育てられ、1998年に「水稲農林332号」として品種登録された。



京都 | 2017/08/10 | 17:30 | コメント (0) | コメントを書くコメント一覧 |


地方新聞社元記者。唎酒師。本籍・住所・年齢不詳。性別は男。飲んだことのない酒を飲むことと、ぬる燗が趣味。燗つけ器を、なじみの居酒屋に置いて、燗酒を楽しんでいる。酒席での「とりあえずビール」は、ビールにも酒にも失礼だ、といきなり酒を飲み始める。酸味のある濃い酒を好む。毎年、500種類以上の酒を飲んでいる。







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