議論と工夫
判決のまとめ方など類似 裁判員の社会経験生かす
―裁判員制度は日本以外の国で取り入れているところがありますか(19歳男性)。

「同じ制度は世界のどこにもありません。似ている制度としては、有罪か無罪かの判断は国民(陪審員)、有罪の場合の刑の判断は裁判官がそれぞれ別に行う『陪審制度』のほかに『参審制度』があります。参審制度というのは、有罪か無罪かの判断も、刑の判断も、裁判官と国民(参審員)が一緒に行います。北欧諸国では約1000年も前から行われていましたが、フランス革命の影響で陪審制度を取り入れたフランス、ドイツなどの国々は、その後、政治体制の変化に伴って修正を加え、参審制度にしました」
「裁判員制度は陪審、参審両制度の良い点を取り入れてつくった独自の制度です。裁判員を事件ごとにくじで選ぶなど裁判の入り口は陪審に似ていますが、審理の進め方、判決のまとめ方などは参審にそっくりです」
―裁判員と裁判官の間で事実認定や量刑の感覚に差がある場合、判決はどのようになるのでしょうか(35歳男性)。
「裁判員制度は裁判官と裁判員が相談しながら判決を決める制度です。お互いの感覚に違いがあるのは困ったことではなく、むしろ会社、工場、商店、学校、病院など、さまざまな場所で経験を積んだ裁判員が、その感覚を率直に話し、裁判に生かすことが期待されています。大きな差があれば、それを埋める話し合いが大事になります」
(共同通信社 2009年03月13日)


