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<27> 綿畑と通行止め

【4日目・オクラホマ州エリック】

 クリントンを出ると、運転していたナカジマさんが「うわっ」と声を上げた。
 視線の先には、一面に白い点のようなものが散らばっている。
 白いホタルが乱舞しているような景色に、彼はレンズを向け、夢中でシャッターを押す。

 「綿畑。父親が製綿会社にいたから、何か懐かしい感じがして。今の日本では、こういう風景は見られないから」
 日本にはなくなってしまった〝昭和〟を海の向こうのアメリカで見つけたナカジマさんは60代。目が少年のように輝いている。

 雲一つない青空を車は進む。
 それにしてもオクラホマ州は長い。しかも暑い。
 東名高速道路で言えば静岡県みたい、と言うと、ナカジマさんが笑った。
 コツコツ走れば、西へ行ける。あと少しで、テキサス州と思ったとき、突然、ルート66は路上に高々と掲げられた横断幕ととともに、通行止めとなった。

 「ロジャー・ミラー・フェスティバル」(写真)
 エリックという小さな村に、どこからこんなにやってきたんだろうと思うほどの人出だ。

 大人たちは即席のスタンドに腰掛け、荷車の上でバンドが奏でるカントリーミュージック(写真)に体を揺らす。 子どもたちは、馬車に揺られて歓声を上げ、出店をうろうろし、シャボン玉をふかす。赤や黄色のピカピカに磨き上げられた車体が、歩行者天国となったルート66上に「主役は俺たちだ」と言わんばかりに並び立つ。

 僕らも、村人気取りで大通りを歩き、子どもたちに手を振り、愛すべきクラシックカーを写真に収めた。

 ところで、ロジャー・ミラーとは、著名な1950~60年代に活躍した著名なカントリー歌手。幼少期をオクラホマ州で育っている。
 訪れた日が命日に近かったため、このようなイベントが行われたのだろう。

写真ロゴ
Photo

左矢印 右矢印
コールマン ブレーン カトゥーサ タルサ
夕方 エルリノ ダート 博物館
博物館中 祭 子ども

旅行記
旅行記

プロローグ

はじめに

イリノイ州

<1> 出だしから迷子
<2> 小さいのが、いいです
<3> 名物食堂
<4> 縦列駐車マイスター
<5> 序盤は飛ばす(ここから1日目)
<6> ナビが働かない
<7> 高速のわな
<8> ゲストブックの熱い言葉
<9> 合衆国のヒーロー
<10> 生きる理由
<11> 犬の歓迎

ミズーリ州

<12> トムとハックの川(ここから2日目)
<13> カメラを池に
<14> トラック野郎の味
<15> ドライブマナー
<16> クルマの神が
<17> 管制官ユキ(ここから3日目)
<18> 朝焼け浴びる大画面

カンザス州

<19> わずか21キロ
<20> 愛すべきキャラ

オクラホマ州

<21> 伝説のスター
<22> 巨大トーテムポール
<23> うれしい言葉
<24> 太陽が落ちてくる
<25> 孤独と自由(ここから4日目)
<26> マザーロード
<27> 綿畑と通行止め

テキサス州

<28> 58人の村
<29> 突き刺さる車
<30> ちょうど半分(ここから5日目)
<31> 元気の数値

ニューメキシコ州

<32> 車で歩く
<33> 青の泉
<34> 永ちゃんとアメリカ
<35> 親子の像
<36> ぶつけられた!(ここから6日目)
<37> 不吉な電子音
<38> 「通報されたいか」
<39> デッドエンド

アリゾナ州

<40> しつこい泥土
<41> 取り囲まれる
<42> おせっかい(ここから7日目)
<43> いいことが起きそう
<44> 隕石の跡
<45> 岩との会話
<46> シュウちゃんのこと
<47> 絶交と別れ
<48> 嵐の結婚式(ここから8日目)
<49> 飽きない夢
<50> 「カーズ」の町
<51> 陽気男
<52> 心のタイムスリップ
<53> 残る不安
<54> 手のひらに汗(ここから9日目)
<55> ガンマン登場

カリフォルニア州

<56> 白い恐怖
<57> 赤の鮮烈
<58> 映画の舞台
<59> 木賃宿
<60> ビリー・ザ・キッドの携帯電話(ここから10日目)
<61> 1号店
<62> ゴールの手前(ここから11日目)
<63> 東洋人の町
<64> 完走の意味
<65> 大平洋は青かった
<66> 幸せな光景

エピローグ

おわりに