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<39> デッドエンド

【6日目・ニューメキシコ州コンチネンタル・ディバイド~ガラップ】

 午後1時に「コンチネンタル・ディバイド」に到達。
 日本式で言うなら「分水嶺」。

 これまで通ってきた所は雨が降れば、東海岸の大西洋に注がれるが、これからは西海岸、太平洋に流れる。人間の人生で言えば、この旅も壮年期まで来たというところか。
 小さなお土産屋とガソリンスタンドがあるだけの場所だが、ここまでの道のりを思い返すと、それなりの感慨はある。

 だが、まだ先は長い。
 そして、ニューメキシコの午後の日差しは厳しい。
 進んでも、進んでも、蜃気楼のかなたまで真っすぐな道が見える。この州は広い。
 どれだけがんばっても、ここを出られないのではないかと思えてくる。
 それもこれも「私有地」の看板に出くわすからだ。

 事前に調べたルートを正確にたどっていることは、カーナビの現在地表示からも確認できるのだが、「私有地。勝手に立ち入った者は1000ドル以上の罰金に処す」というような看板が随所に現れる。
 何マイルも道を引き返し、近くの迂回路を探すことになる。
 すると、非情にも現れる「デッドエンド(行き止まり)」。また引き返す。

 そうこうしているうちに、フロントガラスごしに入ってくる日光が皮膚に刺さり、半袖に着替えたばかりの腕が黒く焼けていくのが分かる。
 いつになったら、アリゾナ州に入れるのだ?

 車をぶつけられ、故障の兆候、不審者扱い、さらに迷子。
 「今日はスランプかな」と漏らしてしまった。

 ナカジマさんの顔には、なぜか笑みが浮かんでいる。
 「ここまで来たんだから大丈夫。やるっきゃないよ」
 そう、後ろに戻ることができないのは分かっているんだ。この旅で、何度ナカジマさんの「やるっきゃない」を聞いたことだろう。

ニューメキシコ州の豆知識一覧
ニューメキシコ州の豆知識一覧

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ダート ツクムカリ ブルー 山道
ペコス サンタフェ 像 アルバカーキ
ロスルナ コンチネンタル

旅行記
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プロローグ

はじめに

イリノイ州

<1> 出だしから迷子
<2> 小さいのが、いいです
<3> 名物食堂
<4> 縦列駐車マイスター
<5> 序盤は飛ばす(ここから1日目)
<6> ナビが働かない
<7> 高速のわな
<8> ゲストブックの熱い言葉
<9> 合衆国のヒーロー
<10> 生きる理由
<11> 犬の歓迎

ミズーリ州

<12> トムとハックの川(ここから2日目)
<13> カメラを池に
<14> トラック野郎の味
<15> ドライブマナー
<16> クルマの神が
<17> 管制官ユキ(ここから3日目)
<18> 朝焼け浴びる大画面

カンザス州

<19> わずか21キロ
<20> 愛すべきキャラ

オクラホマ州

<21> 伝説のスター
<22> 巨大トーテムポール
<23> うれしい言葉
<24> 太陽が落ちてくる
<25> 孤独と自由(ここから4日目)
<26> マザーロード
<27> 綿畑と通行止め

テキサス州

<28> 58人の村
<29> 突き刺さる車
<30> ちょうど半分(ここから5日目)
<31> 元気の数値

ニューメキシコ州

<32> 車で歩く
<33> 青の泉
<34> 永ちゃんとアメリカ
<35> 親子の像
<36> ぶつけられた!(ここから6日目)
<37> 不吉な電子音
<38> 「通報されたいか」
<39> デッドエンド

アリゾナ州

<40> しつこい泥土
<41> 取り囲まれる
<42> おせっかい(ここから7日目)
<43> いいことが起きそう
<44> 隕石の跡
<45> 岩との会話
<46> シュウちゃんのこと
<47> 絶交と別れ
<48> 嵐の結婚式(ここから8日目)
<49> 飽きない夢
<50> 「カーズ」の町
<51> 陽気男
<52> 心のタイムスリップ
<53> 残る不安
<54> 手のひらに汗(ここから9日目)
<55> ガンマン登場

カリフォルニア州

<56> 白い恐怖
<57> 赤の鮮烈
<58> 映画の舞台
<59> 木賃宿
<60> ビリー・ザ・キッドの携帯電話(ここから10日目)
<61> 1号店
<62> ゴールの手前(ここから11日目)
<63> 東洋人の町
<64> 完走の意味
<65> 大平洋は青かった
<66> 幸せな光景

エピローグ

おわりに