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<15> ドライブマナー

【2日目・ミズーリ州スプリングフィールド】

 運転初日は、効きすぎるアクセルとブレーキに手こずったナカジマさんだが、写真家として日常的に車を運転しているので、さすがに適応は早い。「よくできた車だよね。ずっと運転していても全く疲れない」。左ハンドル、右側通行も、もはや違和感はないようだ。

 ナカジマさんはアメリカ車だけではなく、アメリカのドライバーにも感心していた。
 「こうやって走ってみると、日本より、マナーがずっといいんじゃないかな」
 それは僕も同感だった。道に迷いながら、ふらふらと交差点に入ると、対向車がこちらが曲がるのをじっと待っている、ということが何度もあった。日本にたまにいる時速60キロの道を倍のスピードで飛ばすようなドライバーも滅多にいない。クラクションを鳴らされることはあったが、それはこちらに原因がある場合だけで、日本の高速道路でよくあるような、相手を威嚇するような物騒な音は耳にしなかった。
 これはなぜなのだろうか。

 一つは、取り締まりと罰則の厳しさがあるだろう。旅立つ前にも米国在住経験のある同僚に「アメリカではスピード違反に気を付けて」と注意された。その彼の言葉を裏付けるように、かなりの頻度で、パトカーが巡回している。
 また、ルールもよくできている。例えば、左折専用信号。日本では右折専用信号は、青信号から赤に変わる前に点灯するので、赤になるまでに大急ぎで渡ってしまおうと、交差点で飛ばすことになりがちだ。
 アメリカでは逆で、赤信号から青に変わる際に、まず左折専用信号が点灯してから青に変わる。急かさせる感じにならないのは、とても助かった。

 でも、それだけではなそう。マナーの良さは、他にも理由がありそうだ。

 ルート66が通る米国中西部、南部は、保守的な地域として知られている。その中には「バイブルベルト」と呼ばれるキリスト教会の影響力が強い地域を含み、共和党のブッシュ前大統領は地盤のテキサス州をはじめ、ルート66沿線の多くの州で支持が高かった。

 今回は、ひたすら飛ばす旅なので、彼らの生活になかなか深く入っていくことが時間的にも難しい。だから、保守イコール、マナーの良さと結論づけることはできないだろう。ただ、僕が日本で聞いたり、読んだりしたものから抱いていたアメリカの保守のイメージ、これは実像と違うのかもしれない。フロントガラス越しのフレンドリーな彼らの素顔を見ていて、思った。

ミズーリ州の豆知識一覧
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左矢印 右矢印
セントルイス メラメック レバノン スプリングフィールド
パリススプリングス シアター スタンド

旅行記
旅行記

プロローグ

はじめに

イリノイ州

<1> 出だしから迷子
<2> 小さいのが、いいです
<3> 名物食堂
<4> 縦列駐車マイスター
<5> 序盤は飛ばす(ここから1日目)
<6> ナビが働かない
<7> 高速のわな
<8> ゲストブックの熱い言葉
<9> 合衆国のヒーロー
<10> 生きる理由
<11> 犬の歓迎

ミズーリ州

<12> トムとハックの川(ここから2日目)
<13> カメラを池に
<14> トラック野郎の味
<15> ドライブマナー
<16> クルマの神が
<17> 管制官ユキ(ここから3日目)
<18> 朝焼け浴びる大画面

カンザス州

<19> わずか21キロ
<20> 愛すべきキャラ

オクラホマ州

<21> 伝説のスター
<22> 巨大トーテムポール
<23> うれしい言葉
<24> 太陽が落ちてくる
<25> 孤独と自由(ここから4日目)
<26> マザーロード
<27> 綿畑と通行止め

テキサス州

<28> 58人の村
<29> 突き刺さる車
<30> ちょうど半分(ここから5日目)
<31> 元気の数値

ニューメキシコ州

<32> 車で歩く
<33> 青の泉
<34> 永ちゃんとアメリカ
<35> 親子の像
<36> ぶつけられた!(ここから6日目)
<37> 不吉な電子音
<38> 「通報されたいか」
<39> デッドエンド

アリゾナ州

<40> しつこい泥土
<41> 取り囲まれる
<42> おせっかい(ここから7日目)
<43> いいことが起きそう
<44> 隕石の跡
<45> 岩との会話
<46> シュウちゃんのこと
<47> 絶交と別れ
<48> 嵐の結婚式(ここから8日目)
<49> 飽きない夢
<50> 「カーズ」の町
<51> 陽気男
<52> 心のタイムスリップ
<53> 残る不安
<54> 手のひらに汗(ここから9日目)
<55> ガンマン登場

カリフォルニア州

<56> 白い恐怖
<57> 赤の鮮烈
<58> 映画の舞台
<59> 木賃宿
<60> ビリー・ザ・キッドの携帯電話(ここから10日目)
<61> 1号店
<62> ゴールの手前(ここから11日目)
<63> 東洋人の町
<64> 完走の意味
<65> 大平洋は青かった
<66> 幸せな光景

エピローグ

おわりに