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<43> いいことが起きそう

【7日目・アリゾナ州ウィンスロー】

 ウィンスローの街角にギターを手にした男の銅像
が立っている。像のタイトルは「スタンディン・オン・ザ・コーナー」。
 そのまんまじゃないか、と思うが、これには意味がある。

 この「スタンディン~」とは、歌の一節のことだ。
 ウエストコーストサウンドの雄、イーグルスの名曲「テイク・イット・イージー」に、この場所が登場する。

 女性に結婚を迫られ、逃げだした風来坊の男は、ウィンスローの街にたどり着き、「いいことが起きそう」と感じ、その予感の通り、フォードに乗ったいかした女が現れる。
 しがらみから逃れ、自由を手に入れた2人は道連れとなり旅を続ける…。ジャクソン・ブラウンとグレン・フライの手になる、このナンバーのストーリーは、ざっとこんな感じだ。

 銅像を抜けていくそよ風。
 向かいにある土産物屋が、イーグルスのヒット曲を大音量で流している。壊れたスピーカーから聞こえてくる、ドン・ヘンリーのひび割れた歌声。
 70年代にタイムスリップした気分。
 うん、昨日はさんざんなことばかりだったけれど、僕らの旅も「いいことが起きそう」な気がしてきたぞ。
 旅人でいられることの自由、ありがたさで心が満ちてくる。

 それにしても、ルート66沿線で日本人を見ることが少ない。
 ここは日本でもファンの多いイーグルスの聖地なのだから、少しはファンが来ているのではないかと思い、この土産物屋のおばさんに「日本人は来るか」と聞いてみた。
 女性は「ほとんど見たことがない」と寂しそうにこぼした。

アリゾナ州の豆知識一覧
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左矢印 右矢印
泥 ホルブルック スタンディン メテオ
ガンズ アローズ カレー セドナ
雨 ベルモント クルーザー セリグマン
ハックベリー 博物館 山 ロバ
ガンマン

旅行記
旅行記

プロローグ

はじめに

イリノイ州

<1> 出だしから迷子
<2> 小さいのが、いいです
<3> 名物食堂
<4> 縦列駐車マイスター
<5> 序盤は飛ばす(ここから1日目)
<6> ナビが働かない
<7> 高速のわな
<8> ゲストブックの熱い言葉
<9> 合衆国のヒーロー
<10> 生きる理由
<11> 犬の歓迎

ミズーリ州

<12> トムとハックの川(ここから2日目)
<13> カメラを池に
<14> トラック野郎の味
<15> ドライブマナー
<16> クルマの神が
<17> 管制官ユキ(ここから3日目)
<18> 朝焼け浴びる大画面

カンザス州

<19> わずか21キロ
<20> 愛すべきキャラ

オクラホマ州

<21> 伝説のスター
<22> 巨大トーテムポール
<23> うれしい言葉
<24> 太陽が落ちてくる
<25> 孤独と自由(ここから4日目)
<26> マザーロード
<27> 綿畑と通行止め

テキサス州

<28> 58人の村
<29> 突き刺さる車
<30> ちょうど半分(ここから5日目)
<31> 元気の数値

ニューメキシコ州

<32> 車で歩く
<33> 青の泉
<34> 永ちゃんとアメリカ
<35> 親子の像
<36> ぶつけられた!(ここから6日目)
<37> 不吉な電子音
<38> 「通報されたいか」
<39> デッドエンド

アリゾナ州

<40> しつこい泥土
<41> 取り囲まれる
<42> おせっかい(ここから7日目)
<43> いいことが起きそう
<44> 隕石の跡
<45> 岩との会話
<46> シュウちゃんのこと
<47> 絶交と別れ
<48> 嵐の結婚式(ここから8日目)
<49> 飽きない夢
<50> 「カーズ」の町
<51> 陽気男
<52> 心のタイムスリップ
<53> 残る不安
<54> 手のひらに汗(ここから9日目)
<55> ガンマン登場

カリフォルニア州

<56> 白い恐怖
<57> 赤の鮮烈
<58> 映画の舞台
<59> 木賃宿
<60> ビリー・ザ・キッドの携帯電話(ここから10日目)
<61> 1号店
<62> ゴールの手前(ここから11日目)
<63> 東洋人の町
<64> 完走の意味
<65> 大平洋は青かった
<66> 幸せな光景

エピローグ

おわりに