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<51> 陽気男

【8日目・アリゾナ州ウィリアムズ~セリグマン】

 1950年代の車の内装を模した店「クルーザーカフェ66」でハンバーガーを注文する。
 トイレに入って驚いた。
 なんと、小便器の仕切りに、本物の車のドアを使っている。
 ここまでやっちまうか、アメリカ! いいぞ。

 肉の焼ける、いい匂いが漂い、ハンバーガーが運ばれてきた。
 レタスやピクルスを自分で肉の上に乗せ、ケチャップをかけた後、パンを挟んで食べるのが合衆国流。この肉、ミンチの具合が、いびつでワイルド、本当にうまい。

 セリグマンもまた、ウィリアムズと並んで、ルート66の伝統を大切にする街の1つだ。ここには、1990年代以降、いったんは人々の記憶から消えてしまった伝説の道を保存し、「ヒストリックルート」としての観光資源化しようと運動を始めたデルガディロ兄弟の店がある。

 「デルガディロズ・スノーキャップ」のドアを開けると、ヒゲを生やした男が陽気に笑いかけてきた。
 「マスタードに気を付けろ!」
 突然、男は黄色いボトルの中央を勢いよく握る。
 ピュッと中の黄色い液体が服にかかった。
 「このヤロー」と思ったら、黄色いのはただのひも、よくあるジョークグッズだった。

 このいたずらっ子が兄弟の息子の1人、ジョン。父の死後、店を守って、名物ミルクシェークを作り続ける。
 「父を誇りに思っている。彼は、インターステート(州間高速道路)が整備されることで、街が取り残され、寂れていくのを見てきた。その様子を見るのがつらくて復興運動を始めた。君らのように世界からルート66を旅する人が来てくれて、僕らの人生も張り合いが出てきた」

アリゾナ州の豆知識一覧
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左矢印 右矢印
泥 ホルブルック スタンディン メテオ
ガンズ アローズ カレー セドナ
雨 ベルモント クルーザー セリグマン
ハックベリー 博物館 山 ロバ
ガンマン

旅行記
旅行記

プロローグ

はじめに

イリノイ州

<1> 出だしから迷子
<2> 小さいのが、いいです
<3> 名物食堂
<4> 縦列駐車マイスター
<5> 序盤は飛ばす(ここから1日目)
<6> ナビが働かない
<7> 高速のわな
<8> ゲストブックの熱い言葉
<9> 合衆国のヒーロー
<10> 生きる理由
<11> 犬の歓迎

ミズーリ州

<12> トムとハックの川(ここから2日目)
<13> カメラを池に
<14> トラック野郎の味
<15> ドライブマナー
<16> クルマの神が
<17> 管制官ユキ(ここから3日目)
<18> 朝焼け浴びる大画面

カンザス州

<19> わずか21キロ
<20> 愛すべきキャラ

オクラホマ州

<21> 伝説のスター
<22> 巨大トーテムポール
<23> うれしい言葉
<24> 太陽が落ちてくる
<25> 孤独と自由(ここから4日目)
<26> マザーロード
<27> 綿畑と通行止め

テキサス州

<28> 58人の村
<29> 突き刺さる車
<30> ちょうど半分(ここから5日目)
<31> 元気の数値

ニューメキシコ州

<32> 車で歩く
<33> 青の泉
<34> 永ちゃんとアメリカ
<35> 親子の像
<36> ぶつけられた!(ここから6日目)
<37> 不吉な電子音
<38> 「通報されたいか」
<39> デッドエンド

アリゾナ州

<40> しつこい泥土
<41> 取り囲まれる
<42> おせっかい(ここから7日目)
<43> いいことが起きそう
<44> 隕石の跡
<45> 岩との会話
<46> シュウちゃんのこと
<47> 絶交と別れ
<48> 嵐の結婚式(ここから8日目)
<49> 飽きない夢
<50> 「カーズ」の町
<51> 陽気男
<52> 心のタイムスリップ
<53> 残る不安
<54> 手のひらに汗(ここから9日目)
<55> ガンマン登場

カリフォルニア州

<56> 白い恐怖
<57> 赤の鮮烈
<58> 映画の舞台
<59> 木賃宿
<60> ビリー・ザ・キッドの携帯電話(ここから10日目)
<61> 1号店
<62> ゴールの手前(ここから11日目)
<63> 東洋人の町
<64> 完走の意味
<65> 大平洋は青かった
<66> 幸せな光景

エピローグ

おわりに