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10年02月21日 10:17
巨大氷山に見送られ
秋田魁新報社 安藤伸一

昭和基地発のヘリコプター最終便でしらせに戻ってから、早いもので1週間。僕たちが到着した13日の朝、しらせはまだ定着氷の中でラミングを続けていました。周囲の氷の厚さは4.3メートル、その上の積雪は70センチ。艦橋の航海士に「定着氷を抜けるまで、まだ時間がかかりそうですか」とたずねると、「明日には抜けられますよ」と意外な返事。復路も厚い氷に苦しめられることを見越して、しらせは早くも3日に昭和基地を離岸していたのでした。往路で2000回もラミングしたしらせは、さらに悪い条件の中、復路でも1000回以上氷に体当たりしていたのです。ことし9月、秋田港にしらせに会いに来る人は、厳しい処女航海に耐えた彼女をねぎらってあげてください。
昭和沖定着氷を出た後、しらせは16日から18日までアムンゼン湾に停泊。観測隊はヘリでリーセルラルセン山地に飛びました。南極のイメージとはかけ離れた峻厳な山々が広がるこの場所での調査を終え、19日朝にアムンゼン湾沖の流氷域を離脱。流氷域の末端では、幅20キロの巨大氷山と2頭のクジラが僕たちを見送ってくれるかのように現れました。
復路の船の中は、南極に近付くごとに隊員たちの興奮が高まった往路とは違い、ゆったりと時間が過ぎているようです。日本での「社会復帰」に向けて、濃密だった南極での時間を希釈しているような感じ。ブログのネタには困りそうですが、これからはまだ書いていない昭和基地でのエピソードもどんどん出していきますね。
秋田魁新報社 安藤伸一| 02/21 | 10:17
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