記事全文
09年12月07日 18:09
コンク
秋田魁新報社 安藤伸一

昨日は船内で「コンク・ウイスキー」なるものが配布されました。コンク(Conc)とは「Concentration=濃縮」のこと。今年はアルコール度数55.3度のニッカ「鶴17年」の原酒。極地での厳しい任務を慰労するために、観測船内で伝統的に配られているそうです。極寒の南極内陸に行く人たちにとっては、度数が高いと凍りにくいというメリットがある。それでも平均気温マイナス54度、ドームふじ基地に行く本山秀明隊員は「ドームでは凍るよ」と言います。凍ったウイスキーの上澄みが「濃くてうまい」とか。
僕の趣味のひとつはウイスキーを飲むこと。今年は何故かニッカと縁がある。5月に初めて仙台の宮城峡蒸留所に行き、有料試飲コーナーで竹鶴35年を飲んで衝撃を受けた。以来、ニッカのファンになり、南極取材の準備で東京に行く度に、青山のニッカ本社ビル地下にある「ブレンダーズ・バー」に足を運ぶようになった。初めて行った時に偶然、竹鶴21年が世界的なウイスキーの賞を取った祝賀会が開かれていて、チーフブレンダーの久光さんと話をすることができました。南極には、竹鶴17年を6本持ち込んでいます。
樽から出したままの強度の原酒を飲む機会は、今ではそんなに珍しくありません。蒸留所のお土産コーナーには60度くらいの原酒はいくらでも並んでいるし、スコッチなら瓶詰め専門業者がさまざまな銘柄の原酒を販売しています。それでも、しらせで飲む伝統のコンク・ウイスキーは格別でした。僕のテイスティング・ノートは、同室の共同通信・澤野林太郎記者が「47NEWS」でやっているブログ「南極を喰らう」でどうぞ。
秋田魁新報社 安藤伸一| 12/07 | 18:09
*秋田魁新報社の安藤記者へのコメントは同社SNS「こみっと」で書き込み可能です

