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医療新世紀
特集
2009.03.02

【世界腎臓デー】
ご存じですか慢性腎臓病
早期発見、治療が決め手

 3月12日は世界腎臓デー。
 今、増えている病気に慢性腎臓病(CKD)がある。気付かないうちに心臓病や脳卒中、腎不全などを起こしてしまう病気だ。この病気が日本人を予想以上に蝕んでおり、新たな国民病として注目を集めている。

▽糖尿病に匹敵
 日本腎臓学会によると、健診データなどから推定されるCKDの患者数は約1330万人に達している。成人の8人に1人がCKDであることを示しており、予備軍を含めると2000万人に達するという予測もあり、国民病とされている糖尿病に匹敵する患者数となっている。
 注意が必要なのは、糖尿病や高血圧、肥満、メタボリックシンドロームなど生活習慣病になっていると、CKDになりやすい点だ。特に家族にCKD患者がいる場合や60歳以上の喫煙者もCKDのリスクがグンと高まる。
 さらに見逃せないのは、CKDで徐々に腎機能が低下した場合は、腎不全になって人工透析導入前に心筋梗塞や脳卒中などの合併症を引き起こしてしまうこと も分かってきた。九州大学の久山町研究では、男性の場合CKDになると3倍も心血管病になりやすいというデータもあり、大きな危険因子であることを示して いる。

▽大切な貧血の治療
 CKDは気付かないうちにジワジワと進行する。健診で尿検査などをして早期に発見することが大切だ。CKDと分かった場合は、糖尿病や高血圧の治療を受 けて、それ以上悪化させないようにしなくてはならない。腎臓の専門医は、そのためにはかかりつけ医と専門医の連携が欠かせないと指摘している。
 腎臓病が悪化すると、貧血が起こり、それがさらに腎臓を悪化させ、心臓にもダメージを与えてしまう。貧血の治療などこの悪循環をいかに断ち切るかが治療 のポイントになる。日本の透析患者は毎年1万人ずつ増えており、現在28万人以上に達している。2010年には30万人を超すと見られているだけに、 CKD対策は緊急の課題だ。   (2009/03/02)