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がん患者向け手引書出版 |
がんの痛みを、モルヒネなどの鎮痛薬を効果的に使って取り除く、世界保健機関(WH
O)方式のがん疼痛(とうつう)治療法を国内に広めてきた武田文和・埼玉県立がんセン
ター元総長がこのほど、がん患者や家族向けの手引書「やさしいがんの痛みの自己管理」
(医薬ジャーナル社刊、950円)を出版した。
▽鎮痛薬に対する正しい知識国内には、本来は解決可能ながんの痛みに苦しんでいる患者がまだ多いとみられるため、 患者が鎮痛薬に対する正しい知識を持った上で、痛み治療に主体的に参加できるよう に手助けするのが狙いだ。 武田さんによると、国内では毎年数10万人以上が、がんの痛みに直面すると推定されて いる。痛み治療の主役になるのが、今や安全な使用法が確立したモルヒネ。1986年に 発表されたWHO方式の普及で、国内の医療用モルヒネの年間消費量は2000年、1026 キロとなり、20年前の約100倍に増えた。 それでも消費量は先進国の中では最低だ。専門家らは、モルヒネを必要とする患者の需 要の数分の一しか満たしていないとみる。つまり国内のがん患者の多くが、無益な痛みに 耐えているということだ。 ▽モルヒネについての解説 「モルヒネは使わない方がよいという古い考えが、一部の医療従事者や患者さんにもある。 安全で効果的な治療法が存在することをまず知ってほしい」と武田さんは話す。 手引書は、患者や家族が知っておきたい17項目をA4判36ページにまとめている。 がんの痛みの特徴と診断方法、鎮痛薬の種類や使い方の基本を紹介。特に重要な役割を 果たすモルヒネについては、痛み治療に使っても麻薬中毒の心配はないことや、副作用を 防ぐ具体的な手段などについても詳しく解説している。 また、実際の痛み治療で医師、看護師、薬剤師がどのように役割分担しているのか、痛 み治療を軽視する医師に出会った時の対処法は―なども取り上げている。 武田さんは「がんの痛みは、本人が訴えない限り、どんな名医でも感知できないもの。 痛みがなくなるまで遠慮なく『痛い』と訴え続けるのが、患者さんの役割だと理解して」 と話している。 手引書発行元の医薬ジャーナル社は電話06(6202)7280。 + font> |