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リンパ球でがん細胞攻撃 |
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白血病などの治療の「切り札」となる骨髄移植をはじめとした造血幹細胞移植。こ れを発展させ、高齢者にも使えるようにした「ミニ移植」が注目を集めている。厚生 労働省の研究班も設置され、2月からは全国20施設が参加した臨床試験も始まっ た ▽免疫療法
移植された提供者(ドナー)の免疫細胞が、がん細胞を攻撃することを狙うもの
で、いわば移植による免疫療法。血液がんだけでなく、固形がんにも効果が期待でき
るという。
造血幹細胞移植ではまず、通常の数倍から数十倍もの大量の抗がん剤投与や放射線
照射でがん細胞を徹底的にたたく「前処置」を行う。これに伴い、造血組織の骨髄も
破壊されるため、白血球などの元になる造血幹細胞を移植して補う。
しかし、前処置は骨髄以外にも正常な臓器や組織を痛めつける。患者の負担は大き
く、死に至ることもあるほど。このため、移植患者は副作用に耐えられる55歳まで
と制限され、重い臓器障害のある人も移植は無理だった。
▽マイルドな治療法 この制約を破ってくれそうなのがミニ移植。造血幹細胞と一緒に移植されるリンパ 球の方が、前処置の激しい化学療法などよりも、がん細胞を攻撃する力が強いとの最 近の研究結果に基づく。前処置を軽く抑え、リンパ球による攻撃(GVL効果)を ゆっくり誘導するマイルドな治療法だ。 ただ、移植リンパ球もがん細胞だけでなく正常組織を攻撃するため、免疫抑制剤の 微妙なさじ加減など、細心の注意が必要になる。 既に2000年からミニ移植の臨床試験を始めている国立がんセンター中央病院薬 物療法部の高上洋一医長は「副作用が軽いため、移植の適応年齢は70歳まで広が る」と説明する。 ▽20施設で2年かけて 同センターでは、慢性骨髄性白血病や骨髄異形成症候群の患者を中心に、造血幹細 胞移植ができない80人に実施。移植一年後の生存率も約70%と、55歳までの患 者の成績と変わらない成績が得られた。また、腎がんなどの固形がんでも、一部でが んの縮小などの効果が確認できた。今後は20施設で、2年間かけて有効性と安全性 を詳しく調べる。「ミニ移植が普及すれば、移植可能な患者の数が現在の年間200 0人ほどから3倍ぐらいにはなる」と高上医長は話している。 |