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免疫で生活の質改善 肝がんでは再発防止も |
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がん患者のリンパ球を特殊な方法で活性化して増やし、体内に戻す「活性化自己リンパ球療法」。がん性腹膜炎の治療などで7つの大学病院が高度先進医療の承認を得ているが、ほかにもこの免疫療法に取り組む医療機関が増えている。 ▽近く専用施設を開設
東京都荒川区の東京女子医大第2病院。外科外来の一角に「活性化自己リンパ球移入療法センター」がある。自由診療で受け入れた患者は200人を超えた。
リンパ球培養は関根暉彬(てるあき)元国立がんセンター研究所室長が設立したベンチャー企業リンフォテックと提携する。採取血からリンパ球を分離、生理活性物質や抗体を加え培養。免疫力を高め、2週間で約1000倍に増やす。
10億-100億個を週1回、計12回投与するのが標準。延命や生活の質(QOL)向上を目的に患者は増え、今年度の投与数は2年前の2・5倍となる見込み。近く専用施設を開く。
▽副作用も軽い 昨年11月現在で12回以上の投与を受けたのは35人。QOLは全員が改善、13人で腫瘍(しゅよう)マーカー値が改善、がんの進行抑制がうかがえた。自分のリンパ球とあって副作用も軽い。 「肝がんや胆管がん、卵巣がんで効果が高く、胃や大腸がんでは難しい印象がある」と小川健治教授。 一方、新宿区の同大消化器病センターは、多発性肝がんの治療も加えて高度先進医療の承認を得ている。 こちらは、がんへの攻撃性を高めるため、患者のがん細胞でリンパ球を刺激した上で培養する。これまで70人以上の肝がん患者に投与、約30%でがん組織が縮小。数例だが消失例も。 有賀淳講師は「効果があるのは2、3センチ以下の微小がんに限られるが、手術で取りきれないがんに対応できる」と語る。膵臓(すいぞう)がんなどへの応用も検討中。肝がん以外に自由診療で対応する診療所も学外に開設した。 ▽課題はコスト
肝がんの手術後再発の抑制効果も英医学誌ランセットに発表されている。高山忠利日大医学部教授が国立がんセンター在職中に関根元室長と行った調査だ。
92-95年の同センターでの肝がん切除手術のうち、一定条件に合う150例を無作為にリンパ球投与群と非投与群に分け比較した。リンパ球投与で再発の危険は41%低下。2年以内の早期再発や広範囲に及ぶ再発の危険性も下がった。再発せずに5年間生存した患者の割合は非投与群の22%に対し38%に上った。
「特殊例だが、余命半年とみられた末期肝がん患者が6年間生存した例もあった」と高山教授。米国では腎細胞がんで同様の研究結果が出ているという。 課題はコスト。自由診療の場合、1回の投与に20万円必要。小川教授の元で再発防止のため投与を受けたのは10人程度。教授は「本来は再発防止を主にしたいが、当面は症例を重ねデータを集める」としている。 |