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「うちの子供は背が低いのかしら?」。親が子供の身長の異変に気付くのは幼稚園や小学校に入った時が多いそうだ。病気による低身長と分かれば、成長ホルモンによる治療が可能だ。現在は遺伝子組み換え技術で製造できるようになったヒト成長ホルモンを使った治療が普及し、単純な成長ホルモン欠乏症なら普通のレベルまで身長を伸ばすことができるようになっている。 ▽気付くのは3歳以降
通常、どこまで背が伸びるかは遺伝的な要素が大きいが、成長ホルモン欠乏症のほか、軟骨無形成症、ターナー症候群、腎不全などの疾患で低身長が見られる。いずれも現在、ヒト成長ホルモンを使った治療の対象になっている。
成長ホルモン欠乏症の場合でも、胎児のときから小さいわけではない。赤ちゃんは普通の大きさで生まれてくる。胎児期は成長ホルモン以外のさまざまな成長因子で成長するからだ。 大阪大大学院小児科の大薗恵一教授によると、通常、親が低身長に気付くのは3歳以降という。 ▽在宅治療が可能 実際の診断は①同年齢の身長の分布で低い方の3%に入る②エックス線撮影による骨年齢を見る③血液中の成長ホルモンの量を計測―の3つを実施する。 骨年齢からは、骨があとどのくらい成長するかが骨の両端の軟骨の状態から分かる。また、実際の年齢に応じた骨年齢の目安が分かっている。 治療に使う成長ホルモンは、昔は実際に人の脳下垂体から集める必要があり、極めて微量しか取れなかったが、現在は組み換え技術の応用で量的な不足はなくなったという。 治療は週6-7回のヒト成長ホルモンの注射だ。小さいときは母親が、小学校の高学年になると自分で注射できるようになる。このため、在宅での治療が可能だ。 ▽治療は5歳前後から
単純な成長ホルモン欠乏症ならば、正常範囲にもっていける。そのほかのターナー症候群などの場合でも、使わなかった時より5-10cmは身長を伸ばすことができる」と大薗教授。
通常は、5歳ぐらいから治療が始まり、長い人では10年間続くという人もいるそうだ。しかし、治療は遅くても思春期が終わるまでには終了する。
骨は、骨の両端にある「成長軟骨帯」という部分が伸び、軟骨が硬い骨に変わり成長していく。思春期が終わりかけると、この部分の成長が止まり、最終身長が決まってしまう。 このため、治療は骨が成長できる思春期が終わるまでに行う必要があるが、大薗教授は「今後は骨が成長する期間を延ばすことで、さらに治療効果を上げる方法が考えられている」と話している。(Q&Aに関連質問) |