劇症肝炎を100%救命 早い予知が決め手
  
   主にウイルス性肝炎によて起こり、急激な肝細胞の壊死(えし)によって、極めて重い肝機能障害が生じる劇症肝炎。現在、日本でも肝臓移植の対象になっているほどだが、急性肝炎になった時点での予知技術が年々進み、予知・救命率が100%可能になったところもある。  発熱や黄だんで急性肝炎に気付いて入院した場合、99%は自然治癒するので問題ないが、残る1%が劇症化する可能性がある。

▽1%が劇症化
 劇症肝炎になると、急速に肝機能が悪化し、黄だんが一段と進行。不安や不眠、傾眠状態などの神経症状出現に次いで肝性こん睡に陥るのが特徴。  最近まで生存率は低かったが、病態の解明が進み、生存率が急速に上昇中。こん睡などの肝性脳症が10日以内に表れるものが急性型。それ以降に表れるものを亜急性型という。  昭和大藤が丘病院(横浜市)の与芝真彰教授(消化器内科)は「こん睡になれば、劇症肝炎は素人でも分かる。医師として、いかに早く気付くかが決め手。予後が悪い亜急性型の場合、一般の病院で、こん睡が出て気付いたときには遅い」と話す。  
▽ウイルスを排除
   同病院では、過去6年間で55例を予知、うち13例は実際に劇症化したが、全例の救命に成功している。  急性肝炎で病院にかつぎ込まれた段階で、原因ウイルスの種類を特定し、肝臓の解毒能力を示すビリルビン値、合成能力を示すアルブミンとコリンステラーゼ値を測ることにより、劇症化が予測可能になったからだ。  予測された段階で、ウイルスを排除するインターフェロンや抗ウイルス剤のラミブジン、体の免疫を抑える免疫抑制剤などを投与。実際に劇症化した場合は血しょう交換などを実施して肝機能を補助することにより救命できるようになった。  「この分野の進歩は早く、劇症化を予知できないと裁判で訴えられる時代になってきた」と与芝教授は指摘。「今や、どうしたら肝臓移植を回避して患者を救えるかが内科医に求められている」と話している。劇症肝炎に関する藤が丘病院のホームページはhttp://www.asahi-net.or.jp/~uz5m-ysb/"

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