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![]() 最近、内臓脂肪への関心が高まっている。いわゆる「隠れ肥満」も、この内臓脂肪蓄 積型の肥満に含まれている。なぜ内臓脂肪が問題なのかというと、皮下脂肪に比べ、 糖尿病や高脂血症など、多くの生活習慣病の基になる“諸悪の根源”であることが分 かっているからだ。これらの合併症を持っている人は、まず内臓脂肪を減らす必要が ある。 ▽病気としての肥満 大阪大医学部分子制御内科の船橋徹講師は「よい肥満、悪い肥満というのがあるわけではないが、やはり病気に結び付きやすい肥満はある」と指摘する。 日本肥満学会も、医療の対象となる肥満を区別しようと検討してきた。 肥満の指標は、体重(kg)を身長(m)の二乗で割った数字で表される「BMI(ボディー・マス・インデックス)」が一般的だ。 理想値は22。「肥満」はその1・2倍の26・4以上と定義されている。 その中で現在、BMIが25以上で、肥満に起因すると考えられる合併症を持つか、将来持つと予想される肥満を「肥満症」と定義した。 さらに厚生労働省もBMIが25以上で高脂血症、高血圧、糖尿病を持つ人が健診で引っ掛かると、精密検査を受けられるよう、二次健診が国の補助で行われるようになった。 肥満に基づく合併症があれば立派な病気。計画的な減量治療が必要になる。 ▽内臓脂肪症候群 中でも危険な肥満が内臓脂肪蓄積型の肥満だ。中高年の男性に典型的で、やせているのにお腹だけが出ているタイプに多い。 内臓への脂肪蓄積によって、糖尿病(耐糖能異常)や高血圧、高コレステロール血症などが同時に進行すると、「内臓脂肪症候群」と呼ばれる状態になり、 やがて動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞(こうそく)に発展する可能性がある。 船橋講師は「まだ仮説だが、お腹の内臓脂肪から出た遊離脂肪酸が血管に入って、すぐ近くの肝臓に大量に入り込むことで、糖代謝に影響が出るのかもしれない」と指摘する。 何よりもまず大事なことは内臓脂肪の量を正確に把握することで、そのためにはエックス線断層撮影(CT)装置が必要だ。同講師は「手間や医療費の問題があるが、できるだけCTを利用できるようにしたい」と話す。 最近は糖尿病や高脂血症などに良い薬ができているため、医師が内臓脂肪の危険性の説明に時間をかけるよりも、薬を出してしまうケースもあるという。 「内臓脂肪を減らせば、薬を使わずに済んだり、使っても少量で済むようになる」と船橋講師。目標はお腹の断面で見て、内臓脂肪の面積100平方cm(簡単に言うと、10cm×10cm)以下だ。「内臓脂肪は増えるのも早いが、減るのも早い。食事だけで、かなり代謝は改善する。まず内臓脂肪を減らすことが大事」と話している。 |