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![]() 慢性疾患としては日本初の大阪大による遺伝子治療が「慢性閉塞(へいそく)性動脈硬化症」などに実施され、 明確な効果を確認した。糖尿病などが原因で足の血管がふさがり、そのままでは切断しなくてはならなかった患者が対象で、 6人のうち5人で症状が改善、3人は歩けるまで回復した。副作用も見られず、安全性にも問題はなかった。 6人に対する治療は、昨年6月から実施。治療そのものは簡単で、血管がふさがったふくらはぎなどの筋肉に1カ月の間隔をおいて注射を2回打つだけ。 使われたのは、血管を新生させる作用を持つ肝細胞増殖因子(HGF)の遺伝子。1回に2mgが生理食塩水に混ぜられ、4カ所に注射された。 6人は40-60代。3人が慢性閉塞性動脈硬化症、3人が自己免疫病の閉塞性血栓血管炎(ビュルガー病)。 いずれも重症で、下肢の血管がふさがり、モルヒネを使うがんの痛みと同じと言われるほどの足の痛みや、潰瘍(かいよう)・壊死(えし)を伴っており、 これまでの治療では効果が見られなかった。 2回目の最後の患者の治療が昨年10月半ばに終了、2カ月後の昨年暮れに全体の総合評価が行われ、治療の効果が認められた。 チームの中心となった森下竜一助教授によると、1回の注射では痛みなどは変わらなかったが、2回目の注射の後になって、急速に痛みが和らいだという。 1人は効果が見られなかったが、5人は痛みが和らぎ、3人は鎮痛薬の使用が減少、うち1人は使用の必要がなくなった。 この5人では、注射した部位で血管の増生が確認され、足の血圧が上昇した。 潰瘍があった4人のうち3人で、その縮小が見られたという。 次のステップでは患者を16人に増やし、遺伝子投与量を倍にするなどして、効果と安全性を調べる。問い合わせは、大阪大医学部遺伝子治療学のインターネットホームページhttp://go.to/idenshi/を開き、「遺伝子治療と臨床研究」の項を参照。 |