![]() 「○○で、がんを防げる」?。こんな情報や広告が世の中にあふれている。さまざまな健康情報をどう判断すればいいのだろう。 がんを中心とする予防医学を専門に研究する坪野吉孝・東北大医学部講師は、いくつかの段階に分けて考えることを提案している。 まず、内容が具体的な研究に基づいていなければ、考慮する必要はなし。研究の成果だとしても、対象が人でなく、動物実験や培養細胞の場合は「話半分に聞いておく」ことを勧める。 「具体的な研究でないものは、単なる体験談だったり、別の治療の効果などと区別できていなかったりする。動物実験などの結果も、人間にあてはまるとは限らない」と坪野さん。 ここまでは“合格”の場合、次にデータが学会だけに発表されたものか、医学専門雑誌に掲載されたものかを見る。「きちんとした論文報告がなければ、科学的評価の対象としては不十分」という。 学会発表は、ある意味では言いっ放し。権威ある専門誌への論文掲載には詳細な検討がなされるからだ。 坪野さんはさらに、研究対象者を無作為に分けたり、長期間にわたる追跡をするなど、方法が信頼性の高いものであるかどうか、複数の研究で支持されているかも重視する。これをクリアして初めて、結果を受け入れるが、将来別の結論が出る可能性も考慮するべきだ、という徹底ぶりだ。 「食事や栄養素と健康との関係を調べる場合、こうした手間も費用もかかる研究が国際的にも主流になってきている。日本でやりとりされている情報には、結果をそのまま受け入れられないものが多く、市民を戸惑わせている」 米ハーバード大で二年間、研究した経験を踏まえ、坪野さんは、専門家による厳しい審査を経た専門誌から、栄養やがんの予防に関する論文を中心に平易に解説するインターネットのホームページも開設。最先端の研究と一般の人とをつなぐ役割も自ら担っている。 坪野さんのホームページはhttp://www.metamedica.com/ |