点鼻薬で効率治療
来季の花粉症対策

 
 夏が暑かった分、来春はスギ花粉の大量飛散が予想されている。花粉症の人には憂うつなシーズンがやってきそうだが、長年花粉症の患者を診てきた鈴木耳鼻咽喉(いんこう)科・アレルギー科医院(仙台市)の鈴木直弘(すずき・なおひろ)副院長は「点鼻薬の登場で効率的な初期治療ができるようになってきた」と話す。
 花粉症で悩む人は、今や日本人の10人に1人以上といわれている。20-40代に多いが、最近では幼稚園児や小学生でも花粉症を訴えるケースも珍しくないという。
 治療法は、抗アレルギー薬の内服が一般的だが、ステロイド点鼻薬の登場で治療法が少しずつ変わってきたようだ。最近は小児用ステロイド点鼻薬(商品名 フルナーゼ)も登場、幅広い世代に使用が可能になってきた。

  ▽大量飛散は併用が有効
 花粉症とひと口に言っても、くしゃみや鼻水、鼻詰まりの3大症状を訴える場合や目がかゆくなるケースもある。症状の程度も仕事や勉強ができないほどの重症から、鼻がむずむずする程度の軽症のタイプも。
 症状が出現する時期も人によって異なる。スギの花粉の飛散開始から約1週間後の第1のピークに発症する人から、4月の飛散の最大ピークになって発症した人もいる。症状も花粉の飛散量によって変わってくる。
 ステロイド点鼻薬は、鼻の粘膜だけに直接作用するので即効性があるのが特徴。微量なので副作用の心配もほとんどない。このため、従来はシーズンのかなり前から抗アレルギー薬を服用しなければならなかったが、点鼻薬はシーズン直前に使っても効果が期待できる。それだけきめ細かな治療が可能で、大量飛散の年ではステロイド点鼻薬と抗アレルギー薬の併用が最も有効だ。
 
 ▽大切な初期治療
 ステロイド点鼻薬も、発症後ではなかなか症状が治まらない。症状が出てからでも2、3日で治療効果が表れるが、そのころには粘膜にくしゃみや鼻詰まりの原因物質を放出する「肥満細胞」がかなり増えてしまった後で、効き目がやや弱くなってしまう。
 鈴木副院長によると、過去に花粉症を経験した人が、のどの奥がかゆかったり、鼻がむずむずしてきたら、花粉症が始まるサインと見て専門医を受診するとよい。早めにステロイド点鼻薬を使い始めた人の方が、鼻水、くしゃみ、鼻詰まりの症状をシーズンを通じて軽くできるという。
 「自分がどのタイプの症状なのかを知って、早めに受診すること。そうすれば日常生活に支障なくシーズンを送ることができる」と鈴木副院長。初期治療の大切さを訴えている。



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