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加齢とともに増え、生活の質(QOL)を大きく左右する目の病気について、日本眼科医会常任理事で種田眼科医院(神奈川県相模原市)の種田芳郎院長に聞いた。
―糖尿病網膜症による失明も多いようです。
「網膜症は、腎症、神経症とともに糖尿病の三大合併症とされます。いずれも、血糖値が高い状態が続くことで微小血管が損傷を受けるのが原因です。目では、網膜に張り巡らされた毛細血管に異常を来し、初期の単純網膜症と呼ばれる段階では、血管にこぶや小さな出血が見られます」
―進行すると。
「前増殖網膜症で、広い範囲で血管が詰まって酸欠状態となり、網膜に白斑というしみができます。酸素不足を補うために血管が新生され始めるのも、この時期。さらに進むと増殖網膜症となり、網膜や、眼球の大部分を占める硝子体に新生血管が延び、それが破れて出血します。硝子体に出血が起こると、黒いごみが飛んでいるように見えたり、急激に視力が低下したりします。網膜剥離(はくり)になることもあります」
―どんな治療がありますか。
「単純網膜症のときには、血糖値を上手にコントロールすれば、症状が改善することもあります。前増殖網膜症以降では、血管新生を予防したり、できた血管を抑制したりするため、レーザーで焼く光凝固を行います。悪化防止にはなりますが、元の状態に戻るわけではありません。硝子体出血や網膜剥離では手術が必要になります」
―何に注意すればいいでしょうか。
「初期は自覚症状がなく『見えているからいいや』と放置するのが一番怖い。見えなくなったら終わりです。高血糖と診断されたら、すぐに眼科で眼底検査してもらうとともに、内科などで血糖値を含め全身のコントロールをしてもらうこと。各地で眼科医と糖尿病専門医が眼底写真や血糖値の情報を共有し、連携して治療に当たっています」(続く)
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