規則正しい生活が重要
ストレス学会でシンポ

 
 現代人を取り巻くストレスは生活習慣を乱し、さまざまな病気を引き起こすことがある。日本ストレス学会と日本産業ストレス学会の合同シンポジウムがこのほど横浜市で開かれ、最新の研究成果やストレスへの対処法が紹介された。
 東海大の吉井文均(よしい・ふみひと)助教授(神経内科)は睡眠障害について講演。「一過性の不眠になった時に適切に処置しないと、不安や緊張を高め、慢性の不眠症につながることがある」と指摘した。

  ▽30%が睡眠障害
 睡眠障害には、夜中に目が覚めたりする不眠症や日中に過度の眠気が来る過眠症などがあり、「一般市民を対象にした調査で30%弱が睡眠障害だった」と同助教授。特に女性で悩みやストレスを挙げる人が多いという。
 ストレスとの因果関係ははっきりとは分かっていないが、自律神経に障害が及び、生体のリズムが乱れて睡眠障害の悪循環に陥るらしい。
 吉井助教授は「規則正しい食生活が重要」と指摘し「午前中に十分日光に当たる」などの方法を紹介。最近は睡眠薬も安全で良いものがあるという。
 横浜市立大の杤久保修(とちくぼ・おさむ)教授(予防医学)は中年女性に多い「やけ食い症候群」について紹介。ストレスがかかると食事にはけ口を求め、運動不足や夕食偏重などが加わり、内臓脂肪がたまる人が多いと指摘した。
 「このような人は高血圧、糖尿病、高脂血症などが重なるメタボリック(代謝異常)症候群になって、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中を起こしやすくなる」(同教授)
 安静時の心拍数が80以上の人は、ストレスがかかっていたり、内臓脂肪がたまっていたりする恐れがあるという。
 
 ▽6割に疲労
 慢性疲労について講演したのは関西福祉科学大健康科学科の倉恒弘彦(くらつね・ひろひこ)教授。
 同教授によると一般市民4000人の調査で約6割が疲労があると答え、その約6割は半年以上続く慢性的な疲労を自覚。別の調査では約2000人の外来患者の45%が疲れが半年以上続いていると答え、1割は休職や退職に追い込まれていたという。
 慢性疲労は健康な人が風邪などをきっかけに激しい疲労や脱力感が続く状態で、「一般的な検査で異常がなくても、踏み込んだ検査をするとさまざまな異常が見つかる」と倉恒教授。
 ストレスや遺伝的な背景をきっかけに神経、免疫、内分泌系のバランス異常が起き、脳の神経細胞が機能異常を起こすことが原因と分かってきたという。



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