『目の老化-2


 失明の最大原因、緑内障 
種田芳郎日本眼科医会理事

 
 加齢とともに増え、生活の質(QOL)を大きく左右する目の病気について、日本眼科医会常任理事で種田眼科医院(神奈川県相模原市)の種田芳郎院長に聞いた。

 ―白内障と似た名前の緑内障について説明してください。

「眼圧が高くなって視神経に障害が起き、悪化すると失明することもあります。日本では糖尿病網膜症が成人の失明原因の第1位と一般には言われますが、身体障害者手帳の交付状況からみれば緑内障がトップ。眼球の中を満たし形を保っている『房水(ぼうすい)』が排出されにくくなって眼圧が高まるのです」
   
―どうなりますか。

 「視野が欠けてきます。しかし、普段は両目で物を見ているため、片方の目で視野欠損が始まっても、一方の目で補うので気付きにくい。白内障をサイレント(静かな)とすれば、緑内障はスーパーサイレント。症状は5―10年かけてゆっくり進行し、障害された視神経は回復しません。眼圧が上昇したときは目が痛くなりますが、眼圧が正常の範囲内の緑内障もあるので、痛みがなくても安心できません」

―正常眼圧緑内障の人の割合は。

 「日本緑内障学会が2000年から01年にかけ、岐阜県多治見市で40歳以上を対象に行った大規模調査では、緑内障と診断された人が5%おり、その7割は正常眼圧でした。40歳以上の28人に1人は正常眼圧緑内障と推定されます」


―治療は。

「眼圧を下げることです。まず点眼薬で治療し、症状が進行するようなら、房水が流れ出しやすいようにカメラの絞りに当たる虹彩にレーザーで穴を開けたり切開手術をしたりします。多治見市の調査では、緑内障とされた人の9割は医師の診察を受けていませんでした。正常眼圧緑内障は、眼圧検査だけではチェックできないので、40歳を過ぎたら年に1回は視野検査と眼底検査を、ぜひ受けるようにしてください」(続く)


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