ぜんそくの再発にご注意
気道の炎症続く傾向に

 発作が起きると激しくせき込み、最悪の場合は呼吸困難で死に至る「ぜんそく」。小児ぜんそくの病歴のある人は、たとえ現在は治まっていても再発に注意が必要だ。
 ぜんそくは気管支や気管などの空気の通り道となる「気道」が炎症を起こして狭くなる病気。ダニやホコリなどのアレルギーや風邪、ストレスが発症の引き金になる。

 人口の5~10%

 50年前は患者は全人口の1%程度とされたが、社会環境の変化で年々増加。今では小児ぜんそくは人口の5―10%ともされる。炎症を抑える吸入ステロイド薬の登場などで死者は減っているが、それでも国内では年間3000人程度が死亡する。
 小児ぜんそくはかつて、成長して体力がつけばほとんどが治るとされていたが、慈恵医大小児科の勝沼俊雄(かつぬま・としお)講師は「必ずしもそうではないことが分かってきた」と話す。
 ニュージーランド・ダニーディンで1972年4月以降の1年間に生まれた子供の追跡調査では、26歳の時点で実に26・9%がぜんそくと診断された。このうち14・5%は幼少時からの持続発症だったが、12・4%は再発例だった。
 危険因子はダニアレルギーや気道過敏、喫煙などで、女性に多い傾向もあった。
 さらに小児ぜんそくがあった人は、長年発作が出ていなくても、リモデリングと呼ばれる気道粘膜の炎症性変化が続いていることも各国の調査で次々と判明している。

 ▽禁煙を

 「臨床的な症状は治まっても、ミクロで見るとぜんそくは治っていないといえる」と勝沼講師。何かのきっかけで再発する恐れもあるわけだ。
 大人のぜんそくは治りにくいとされるだけに、手洗いやうがいの励行など、風邪をひかないような小まめな注意が必要。そして勝沼講師は「小児ぜんそくがあった人は少なくとも喫煙はやめた方がいい」と話す。
 ぜんそくのピークは春と秋。運動後のほか、炎天下から冷房の効いた室内、逆に暖かい室内から寒い戸外に出たときにせき込んだり、ヒューヒューした息になる人は要注意だという。
 死者は必ずしも重症患者とは限らない。中程度や軽症の人も3分の1ずつを占める。症状があっても仕事や生活に影響しないからと放置するのは危険。特に、ベータ刺激薬で単に症状を抑えているだけでは炎症はかえって悪化し、大発作の危険が増す。「こういう人はぜんそく死の予備軍。過小評価しないで」と勝沼講師は訴えている。

 


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