ご飯の良さを見直そう
生活習慣病の予防に

 食の欧米化とともに生活習慣病が急増、あらためて和食やご飯食の優れた点が見直されている。
 このほど日本医師会館(東京都文京区)で開かれた「お米・健康サミット2004」では「生活習慣病の予防」をテーマに各分野の専門家が、ご飯食について講演した。
  ▽コレステロールを下げる
 高脂血症予防の観点から、ご飯食の重要さを指摘したのは慈恵医大内科の多田紀夫(ただ・のりお)教授。
 高脂血症は血液中のコレステロール値や中性脂肪(TG)が病的に増加した状態で、自覚がないまま、血管の動脈硬化が徐々に進み、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞に結び付く。
 「特に最近はメタボリックシンドローム(代謝異常症候群)の増加が問題となっている。1つ1つはまだ病気ではないが、肥満や高血糖、高中性脂肪症、高血圧などの一歩手前の状態が重なると動脈硬化につながっていくことが分かってきた」と同教授。
 同症候群の大きな要因には内臓に脂肪がたまる「内臓肥満」があるとされ、その防止のためには、まず食事、運動療法により、肥満や体重増加を防止することが重要という。
 「食事については、総摂取エネルギーを抑えると同時に、炭水化物や脂肪の『質』も問題で、同じ脂肪でも青魚類の多飽和脂肪酸がいいし、同じ炭水化物でも糖類ではなく、でんぷん類や食物繊維が多い米飯が、結局コレステロールを下げることに結び付く」と多田教授。
 「食事の仕方でも、早く食べる人の方が血中の中性脂肪やコレステロール値が高いことが分かっており、ゆっくり食べることも大事」と述べた。  
 ▽和食の良さを見直し
 糖尿病予防について講演した東京医大第三内科の小田原雅人(おだわら・まさと)教授は「糖尿病になって、ご飯からパンに変える人が今でもいるが、間違い。かえって血糖値が上がりやすくなる。また、早食いはカロリーも増えがちになる」と指摘。
 同じカロリーの物を食べても、血糖値の上がり方は食品によって異なり、ご飯よりもパンやジャガ芋の方が食後の血糖値が早く高くなることが、「グリセミック・インデックス」という指標で分かっている。  「肥満度を表す体格指数(BMI)はお米を食べていない国の方が高いし、心筋梗塞や脳梗塞の死亡率を見ると、米食の方が低い」と同教授。
 糖尿病をはじめ、生活習慣病の予防には①砂糖などの単純糖質の取り過ぎを避ける②炭水化物はパンより、ご飯にする③魚を食べる―ことなどが大事だとして、「米食や和食の良さを見直し、食生活を改善することが必要」と話した。


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