7割がニコチン依存症
喫煙実態調査で判明

 喫煙者の約7割がニコチン依存症で、その多くが禁煙を試みたこ とがあるにもかかわらず失敗していることが、大阪府立健康科学センターの調査で明らかになった。
 同センターの中村正和(なかむら・まさかず)健康生活推進部長は「国内の肺がん死亡者はここ50年で約50倍に増えている。喫煙による健康被害は今後さらに増えると予想され、早急に喫煙率を下げる必要がある」としている。

 男女差なし

  調査対象は全国の20―79歳の喫煙者1666人(男性872人、 女性794人)。質問票を郵送する形で6月に実施した。
 まず「たばこが欲しくてたまらないことがありますか」「たばこなしで いられないと感じることがありますか」など10項目の質問でニコチン 依存度をみるスクリーニングテストを実施。67・4%がニコチンへの 身体的依存度が高く、たばこをやめにくいニコチン依存症と判定さ れた。男女で差はなかった。
 全体の53・8%が「禁煙したい」と回答したが、内訳をみると、禁 煙希望が最も多かったのはニコチン依存症の女性で70・3%、次 いで依存症の男性の54・5%だった。
 一方、ニコチン依存度は低いが習慣的に喫煙している非依存症 の人では男性30・0%、女性44・5%にとどまった。

 ▽肺がんの危険性を強く意識

 禁煙への挑戦経験は、非依存症の人で「ある」と答えたのは42・ 2%だったが、依存症の人では70・6%に達した。
 自分が将来肺がんになる可能性についても、依存症の人は52・4 %が「とても高い」「高い」と答え、非依存症の人(32・9%)よりも肺 がんの危険を強く意識していることをうかがわせた。
 一方「たばこの値段が上がれば喫煙をやめますか」との質問には 、依存、非依存の人ともに約31%が「やめる」と回答。禁煙に踏み 切る値上げ幅については70・2%が「500円以上」と答えた。
 中村部長は「欧米ではニコチン依存症を慢性疾患ととらえ、禁煙 治療を保険給付の対象としているが、日本では自費のため普及し ていないのが現状だ」と指摘。「禁煙治療に保険を適用し、たばこの 価格を値上げすれば、喫煙による健康被害の抑制につながる」と期 待している。

 


ヘッドラインへ戻る

記事、写真、グラフィックスの無断転載を禁じます。
2005 Kyodo News (c) Established 1945 All Rights Reserved