『予防医学 4』

  若いころから予防意識を 
荻野景規金沢大教授

 

―高齢化社会となると、認知症や骨粗しょう症などの予防も重要です

 「認知症も生活習慣の是正が重要です。中でも食事の内容で発症リスクを下げられるとの報告があります。青魚の不飽和脂肪酸や緑黄色野菜の抗酸化ビタミン、葉酸などが重要ですね。栄養面での予防医学の研究は欧州で盛んで、日々新しい報告があります。積極的に取り入れてほしい予防策がたくさんあります

 ―骨粗しょう症は

 「予防医学会は整形外科の先生とともに取り組んでいます。まずは骨折の予防。それには筋力を付けたり、栄養や運動、転倒防止の環境整備などで、若いころからの予防の心掛けが大切です」

 ―うつ病などのメンタルヘルスは

「精神科医によるカウンセリングや治療もありますが、アロマセラピーや音楽療法などのいわゆる〝癒やし系〟の対応も無視できないと思います。ただそれらを頭から否定する先生がいるのも事実です」

 ―予防医学会はそれらの代替・補完療法も取り込んだ総合的な予防医療を目指していますね

 「有効性の科学的な検証を国が研究費を出してやってほしい。米国では既に、各大学にセンターを作って研究を始めています。例えば、生薬や漢方薬の服用が現代の西洋医薬にどう影響するか、感冒に効果のある生薬が第一次選択薬として西洋医薬に変わり得るか、というような内容です。日本にも和漢薬やはり・きゅうなどの伝統医療がありますから、ちゃんと検証すべきです」

 ―学会としても伝統医療を否定はしない

 「そうです。健康食品も含め、効果が確かめられたものは取り入れるべきです。ただ、検証にはお金もかかるし、研究者の養成もいる。時間はかかるでしょう」

 


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