『結核-4


 生後6カ月までにBCG 
森亨・結核研究所名誉所長

 


 ―予防接種の制度が変わりました。
 

「以前は4歳前、小学校入学時、中学校入学時の結核健診でBCG接種の機会がありました。小中学校では菌に対する免疫の有無を調べるツベルクリン反応検査を行い、陰性者にBCGを接種していました。しかし、学校健診で見つかる患者は極めて少ないなどの理由で小中学校の結核健診が廃止されるとともに、入学時の追加接種の効果はごく小さいと考えられるようになり、乳幼児期の接種だけが残りました」

 ―いつ接種を。

「生後6カ月になるまでです。乳幼児は免疫力が弱く重症化しやすい一方、接種を受けていると発病率を4分の1に抑えられるため、できるだけ早い時期にということです。そうすると感染を受けている子はごくまれになるので、ツベルクリンの必要はないと考えられます。ツベルクリンによって『偽の陽性』となり接種が受けられないケースも避けられます」




 ―受けられなかった場合は。

「地理的条件や災害発生などやむを得ない事情がある場合は、1歳になるまでなら受けられます。一方、生後3カ月未満という早い時期に接種を受けるケースも全国的には4%程度あるようですが、先天性の免疫不全などの病気があると接種は危険なので、そうした病気がないかどうか分かる3カ月を過ぎてからの接種が適切です」

 ―接種技術にも課題があるとか。

「接種は上腕の外側のほぼ中央部に行うと決まっています。肩だとケロイドができやすいので避けなければなりません。腕の皮膚に針のあとをしっかりつけなければいけないのに、親に『あとが残らないように』と頼まれ軽く押し当てただけというケースや、足の裏に接種したというケースもありました」


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