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ステロイドの継続服用 骨代謝学会が治療指針 |
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内服する経口ステロイド剤(外用ではない)が原因で骨がもろくなる骨粗しょう症になり、骨折を起こす可能性が予想外に多いことが最近になって分かってきた。抗炎症効果などに優れるステロイドは、広範囲の病気で使われており、内服を続けている患者は100万人以上と推定される。 日本骨代謝学会は、骨折防止に向け、骨粗しょう症治療薬を投与することを盛り込んだ治療ガイドラインをまとめ、近く発表する。 ▽専門医も気付かず ![]() 「ステロイドの副作用は従来、白内障や感染症、消化性かいようなどが知られていたが、骨粗しょう症が最も多いことに専門の医師も気が付かなかった」と話すのは近畿大奈良病院整形外科・リウマチ科の宗圓聡(そうえん・さとる)教授。 骨代謝学会のガイドラインを検討する委員を務めている。「『多いのかな』ぐらいの印象だった。従来、1日7・5mgまでは生理的なレベルで、長期的な投与でなければ何も起こらないとされてきたということもある」と振り返る。 ステロイド性骨粗しょう症が多いことが分かってきたのは、1995年の旧厚生省による調査のころから。副作用の約25%を占め、1番多いという結果だった。 現在は、ステロイドが骨代謝に直接作用することが分かってきている。投与期間と骨折との関係では、1日2・5mg以上の投与で、わずか3-6カ月で背骨の骨折リスクが最大になると報告されている。 ▽骨吸収阻害剤 「日本は、リウマチなどで診療科が分かれ、ステロイドを処方する医師と、骨折を診る医師が違うことが多かったということもあるが、自己免疫疾患の膠原(こうげん)病などを扱う内科では1日40-60mgを投与することもあり、『骨密度が高いのに骨折が起こる』という印象はあったようだ」と宗圓教授。 世界的にも骨への副作用が注目されたのは2000年前後からという。 ちょうどそのころに骨粗しょう症患者の骨量を増やし、骨折防止の効果もある新治療薬の骨吸収阻害剤ビスホスホネート剤も出てきた。 欧米のガイドラインを見ると変遷がよく分かる。2000年のカナダのもので、1日7・5mgで3カ月以上の場合、ビスホスホネートの使用を推奨している。01年の米国では、同5mgで3カ月以上。03年の英国では投与量は無関係で3カ月以上の使用または使用予定者で、65歳以上か既存骨折を持つ高リスク群には薬物療法を開始すべきだとしている。 ▽医師がしっかりして ![]() 「さらに驚いたのは昨年報告されたデンマークのデータ」(宗圓教授) 骨粗しょう症に多い大腿(たい)骨頚部(けいぶ)骨折例6600人と対照群3万人を比べた結果、骨折リスクは、ステロイドを1日わずか71マイクログラム(マイクロは100万分の1)という非常に少ない量から上昇し始めることが判明したからだ。 「基本的な考え方は、『経口ステロイドを3カ月間投与したか、する場合、量は無関係』という方向」(同教授) これらの流れを受けて、日本骨代謝学会は、ステロイドを3カ月以上使用中か使用予定の患者で①既存の骨折があるか、治療中の新規骨折がある②骨折がなくても骨密度が若年成人平均値(YAM)の80%を下回る③それらがなくてもステロイドを1日5mg以上使用―では骨折リスクが高まるとして、ビスホスホネート投与を推奨するガイドラインをまとめた。 宗圓教授は「ステロイド性骨粗しょう症は、医師が投与しない限り起こらない病気なので、医師がしっかりして骨折防止や治療に当たる必要がある」と話している。 |