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表皮の細胞が新しい細胞に交代する「ターンオーバー」の速度を上げ肌を若返らせる効果が、生体内の物質アデノシン1リン酸2ナトリウムOT(AMP)にあることが分かり、昨年初め、医薬部外品として初めて製品化された。 大塚製薬の「インナーシグナル」で、その後、既に発売された化粧品としては珍しく、若返り効果を裏付けるデータが日本美容皮膚科学会で、和歌山県立医大の古川福実教授(皮膚科)らから報告された。
▽角化細胞の面積が小さく
報告によると、健康な女性15人(平均45歳)を対象に、AMP配合の乳液を1日2回、3カ月間にわたって顔に塗ってもらった。顔の表皮の角化細胞をテープではがして採取、染色して顕微鏡で調べたところ、塗る前に比べ、塗った後の角化細胞の面積が明らかに小さくなっていたという。
皮膚の基底細胞は40日前後かけて皮膚の表面へと上昇し、丸かった細胞が上がるにつれてだんだん平たくなって表皮の角化細胞になる。しみやしわ、くすみといった肌の老化は、このターンオーバーが遅くなっていることの表れでもある。
古川教授は「平たい細胞の面積が小さくなったということは、ターンオーバーの時間が短くなっていること、つまり若返り効果があったことを示している」と指摘。「ラットなどでも調べたが、AMPは安全性に問題がない範囲で、ターンオーバーの速度を上げていた。皮膚を調べる実験は難しく、こういったデータが出てきていることは、非常に大事なことと思う」と話す。
▽メラニン色素の排出促進
これまでの美白剤は、紫外線を防いだり、メラニン色素の生成を阻害したりするように働いたが、AMPは沈着したメラニン色素の排出を促進する働きを持つ。
このため、AMPを含む製品は「メラニン色素の蓄積を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」との新効能が認められている。
AMPの若返り作用を発見した大塚製薬の吉野昇・大津スキンケア研究室長は「唇用にリップスティック型の美容液も開発した。明度や柔らかさがアップし、唇の若返り効果が得られると思う」と話している。
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