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ピロリ菌の国際シンポ 日本からも古賀教授 |
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整腸作用だけでなく、胃のヘリコバクター・ピロリ菌感染や歯周病、アレルギーなどに対しても効果が認められつつある乳酸菌やビフィズス菌。このような“善玉菌”は、その働きを含めて「プロバイオティクス」と呼ばれ、今、世界的に注目されている。 このほど欧州ヘリコバクター学会の主催で、スウェーデンのストックホルムで開かれた国際ワークショップのシンポジウムでも、各国の研究者から多くの研究結果が報告され、今後の利用に大きな期待が寄せられた。 ▽LG21が効果 ![]() シンポは「胃腸障害におけるプロバイオティクス―機能性食品ないし医薬として」がテーマ。 胃がんの主因とされているピロリ菌についてだけでなく、感染性下痢や、多くの胃腸障害、がん、さらにアレルギーなどを予防、治療するプロバイオティクスの働きを明らかにし、応用範囲を広げることが目的。 日本からは東海大医学部の古賀泰裕教授(感染症学)が招かれた。 同教授は、乳酸菌LG21のピロリ菌に対する効果について、最新の研究を紹介。 「実験では、LG21を10億個含むヨーグルト120グラム(明治乳業で製品化したもの)を保菌者のボランティア28人に1日1回、24週間摂取してもらった。その結果、8週間後には胃粘膜の炎症程度を示す血清ペプシノーゲン検査で有意な改善が認められ、胃粘膜炎症が軽減したことが分かった」と古賀教授。 24週間後、ピロリ菌が尿素を分解することで生じる呼気中の二酸化炭素の量を調べた結果、有意に減っており、胃のピロリ菌数も減少したことを示していた。 ▽補助療法として また、内視鏡検査で胃組織を採取した6人では、ピロリ菌の数が2分の1―100分の1に減少していたことも示し、古賀教授は「LG21は胃粘膜の健康を維持し、ピロリ菌感染に伴う胃の障害の予防に有効」と報告した。 イタリア・カトリック大のアントニオ・ガスバリーニ教授(病理学)は「ピロリ菌除去には抗生物質が使われているが、除菌の効率を上げるには、プロバイオティクスを補助療法として利用することが有望」と研究結果を示して提案。 さらに、この除菌法に伴う吐き気や上腹部痛、食欲不振などの副作用軽減にも乳酸菌などの摂取が効果があると述べた。 エストニア・タルトゥ大のマリカ・ミケルサール教授(微生物学)は「下痢や腸炎、尿道炎など多くの感染症に対してプロバイオティクスが応用されてきたが、46の臨床試験を検証してみると、成功例は56%にすぎなかった」と指摘。 ▽さらに研究が必要 ![]() 同教授はまた、アトピー性皮膚炎に乳酸菌GGが効果があることなど、アレルギーに対するプロバイオティクスの効果を認めながらも「最近の研究で、アレルギーを持っている子供とそうでない子供では、腸内細菌そうの構成に違いがあることなどが分かってきた」と述べ、「今後、免疫機能の改善や、特定の細菌や感染に対して効果を上げるためには、どの菌のどの菌株を選んだらよいかを明らかにする必要がある」と強調した。 一方、ポーランドの研究者はクローン病やかいよう性大腸炎に対するプロバイオティクスについて「動物実験では有望だが、人では症状の抑制の維持に効果があったという研究結果と、再発防止には効果がなしという結果に分かれている」と現状を報告した。 このほか多くの研究者から「プロバイオティクスを発展させるためには、新しい菌株の発見や、より深い研究が不可欠」との声が続いた。 |