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毎年九月二十四日から三十日は結核予防週間。今年も各地で啓発キャンペーンが行われた。戦後まで猛威を振るい、現在も年間三万人近い患者が新たに発生している結核について、結核予防会結核研究所の森亨(もり・とおる)・名誉所長に聞いた。
―患者はまだ多いのですか。
「9月末に発表された2005年の統計では、新規患者は2万8千319人、死者は2千295人。昔よりずいぶん減り、04年に比べ患者、死者ともに少なくなっています。しかし罹患(りかん)率は人口10万人当たり22.2で、米国の約5倍。日本の現状は米国の1960年代のレベルです。西欧諸国のほとんどは10万人当たり10以下で、日本はまだ結核の“中進国”なのです」
―過去の病気との誤解も多いようです。
「戦後間もない一九五〇年ごろまで死因の上位を占め、結核は『国民病』『亡国病』として恐れられてきました。治療薬が開発され完治できるようになったと言われますが、患者数、死者数をみると、現在でも隠然たる勢力を持った、国内最大の感染症といえます」
―患者の特徴は。
「患者のうち5%は、発病から一年以内に亡くなっています。八八年には2%だったのですが、割合は上がってきています。その原因は、発見が遅れ見つかったときには重症という人が増えていることや、患者の高齢化とみられます」
―なぜ患者が減らないのでしょう。
「高齢者は若いころに結核の流行を経験し既に感染している人が多く、病気や加齢で免疫力が落ちて発症します。若い世代の多くは未感染なので、菌を吸い込むと感染、発病しやすい。置きみやげが若い人たちに伝わっているわけなので、手綱は緩められません」
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