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血液中のコレステロール濃度が高くなる高脂血症。心臓病や脳卒中の原因になる厄介な病気だが、自覚症状がないため、気づいたときは手遅れのことも。帝京大医学部の寺本民生(てらもと・たみお)教授(内科)は「目に見える効果が表れるには五
、六年かかる。治療は根気よく、が基本」と話している。
▽サイレントキラー
高脂血症は〝サイレントキラー(沈黙の殺人者)〟とも呼ばれるs。気づかないまま動脈硬化を加速させ、やがて心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞といった死につながる病
気を引き起こしてしまう。現在、高脂血症の人は2千万人以上と推定されており、健 康診断などでコレステロール値が高いと診断されて驚いた人も多いはず。
その数値をめぐって今、混乱が起きている。「総コレステロール値が241―259ミリグラムの人が最も長生きし、それより低くなるとがんや肝臓病になりやすく死亡率が上がってくる」という意見があるのだ。
果たしてそうなのか。寺本教授によると、米国でもかつて同じような論争があった。
コレステロール値が低くてがんなどになったという人も、詳しく調べるとがんのために
コレステロール値が下がった例が含まれていた。こうした人を除くなど補正するとコレ
ステロール値が低いからといって死亡率が上昇した事実はなかったという。
▽食事、運動、薬物療法
日本動脈硬化学会が2002年に出した高脂血症の診断基準は、高コレステロール 血症では空腹時に総コレステロールが血液一デシリットル当たり2百20ミリグラム以上。だが高脂血症と言っても、コレステロールが多い高コレステロール血症のほか、中性脂肪が多い高中性脂肪(トリグリセド)血症、両方の脂質が多い混合型高脂血症もある。
これらの治療で忘れてならないのは(1)高血圧(2)糖尿病(3)喫煙(4)ストレス―などの危険因子だ。これらがあると、動脈硬化から心筋梗塞、脳梗塞などを引
き起こすリスクがグンと跳ね上がる。病気のタイプやコレステロール値、危険因子を考慮しながら治療を進めることが大切なわけだ。
寺本教授は「食事療法や運動療法だけで改善する場合もあるし、薬物療法が必要なケースもある。コレステロール値を下げて心臓病などの原因を取り除くのが目的なので、低い状態をどれだけ維持できるかにかかっている。治療をやめないで続けることがポイント」と話している。
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