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やる気が出ない、悪い方にばかり考える、疲労感があるなど多様な症状に悩まされるうつ病。女性では、発症リスクが高まる大きな山の一つが更年期で、専門医は「うつ病が加わると、更年期の症状が重くなる。うつ病に気付かず更年期障害の治療だけをしていても、良くならない」と指摘する。
うつ病では、喜び感の消失や物悲しさなどの気分障害、自己評価の低下などの認知障害、不眠などの症状が出るほか、判断力の低下も起きる。
▽90%が、まず内科で
東邦大の坪井康次教授(心身医学)は「女性では、何を買えばいいのか判断できず夕方の買い物がつらいというケースもある。ただ身体症状が多く、最初に現れるため、うつの診断、治療に行き着きにくい。ある調査では90%がまず内科などを訪れていた」と話す。
うつは女性の方が男性の約2倍多いとされ「女性では、社会で働き出す20―25歳と、50代ごろの更年期の、二つつの山がある」(坪井教授)。このうち更年期にうつ病を併発すると、更年期障害の症状一つ一つが重くなるという。
子供2人が独立し趣味などを楽しんでいた56歳の主婦のケースでは―。初めは顔の火照りや手足の冷えを感じるようになり、3カ月たって目まい、さらにだるさや不安も出て「すべてがつまらなくなった」。家事もほとんどできず趣味をする気にもなれず、一日中寝ている状態となって受診。うつ病と分かった。
▽欠かせない家族の支援
軽いうつ病の人は、不快感を与えないように明るくしていることがあり、周囲が変調に気付きにくい場合もある。兆候があれば、ゆっくり休ませたり気ままに過ごさせたりするほか、専門医を訪れるよう勧めるなどの対応が考えられるという。
治療は薬物療法や、不安を和らげたり対人関係の質を改善したりする心理療法があるが、家族らの支援が欠かせない。そのポイントは①今までどおり自然に接する②安易な励ましは逆効果のこともあり温かく見守る③重要な決定は先延ばしさせる―などという。
坪井教授は「治療は長期にわたることがあり、周りの人がエネルギーを使い過ぎないようにするのも大切。共倒れにならないように注意が必要です」としている。
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