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前立腺がんを早期発見 |
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食事の欧米化と社会の高齢化によって、急速に増えているのが男性の前立腺がん。2020年には罹患(りかん)者数で、第1位の肺がんと並ぶと予測されている。 「自覚症状がほとんどないため、昔は末期で骨に転移した状態で見つかり、寝たきりになるケースが多かった」と群馬大名誉教授で、黒沢病院(高崎市)予防医学研究所の山中英寿所長。 ▽精度が高い ![]() 今はがんの検査の中では最も感度の良いPSA検査がある。「早期の前立腺がんをわずかな血液を採るだけで見つけることができるようになり、最適の治療法を選べる時代になった。50歳になったら年1回はPSA検査を受けた方がよい」(同所長)。 前立腺は、男性のぼうこうの出口のところにあるクルミ大の大きさの器官で、尿管を取り巻いている。 PSAは「前立腺特異的抗原」の英語の頭文字を取ったもの。前立腺の分泌液の中にあるタンパク質で、実は発見者は日本人だ。 普段は前立腺の外に出ることはないが、がんの発生などにより、組織の構造が崩れてくると血管の中に漏れ出てくる。この極めてわずかなタンパク質を敏感にとらえるのがPSA検査で、正常値は4未満。4―10がグレーゾーン。10以上はがんの可能性があり、精密検査が必要となる。 「PSA検査は、結果が数値で出るので判定が明確で精度が高いという長所がある。検査が広まっていけば、末期(転移)で見つかる人がいなくなるのは間違いない」と山中所長。 ▽最適な治療法を選択 日本では2002年末に設立された「三波春夫PSAネットワーク」が、前立腺がんの早期発見、早期治療のためにPSA検査の普及を目指して力を入れている。検査を受けた人は20万人を超えた。 このキャンペーンの講師も務める山中所長は「日本でPSA検査を受けている人はまだ10%ぐらいだが、60%になると前立腺がんの死亡率が減ってくる」と指摘する。 前立腺がんの進行は非常にゆっくりしており、早期発見の場合、手術や放射線、経過観察、あるいは内分泌療法から最適の治療法が選択できる。 「治療法は、年齢とがんの性質によって選べばよいと思う」と同所長。 「50歳からは年1回検査を受け、継続的に追っていくことが大切で、治療法の選択にも役立つ。親や子供、兄弟に前立腺がんの人がいる場合は10年早いと思って、40代から受けた方がよいと思う」と話している。 |