『更年期障害 3』

ホルモン補充や漢方薬 
松峯寿美・東峯婦人クリニック院長

 

―更年期障害の治療法にはどのようなものがありますか

 「ホルモンが足りなくなって具合が悪いわけですから、女性ホルモンを足してあげるのが一番簡単。それが女性ホルモン補充療法です。これは早く良くなりたい人に向いています。翌週には別人のようになる人もいるほどです」

 ―治療はどのように

 「女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの二種類があります。最初は若返りの薬としてエストロゲンが使われたのですが、乳がんや子宮がんの副作用があり、最近はがんを抑える効果があるプロゲステロンを加えて投与します。のみ薬も注射薬もあります」

 ―日本ではあまり普及していないようですが

「『ホルモンは怖い』と感じている人が多いし、日本の女性は我慢強いですから。ただホルモン補充は心筋梗塞(こうそく)や脳卒中、肺塞栓(そくせん)症などの血管障害を増やすとの報告もあり、日本更年期学会は五年以内に離脱して他の治療法に切り替えるよう勧めています。うちでも一、二年で症状が改善するので他の治療に変えています」

 ―他にはどのような治療法がありますか

 「まず漢方薬があります。体の中から全身のバランスを改善し、ゆっくりゆっくり良くします。不眠、うつ、肩こりなどに良く効く漢方薬が昔から使われています。そして不眠の場合はうつ病の薬や睡眠導入剤、肩が凝ればビタミン剤とか外用薬、骨粗しょう症にもなりやすいのでカルシウムをという対症療法もあります。心の問題では、誰かに話を聞いてもらってはけ口をということで、カウンセリングも効果があります。ピアカウンセリングと言って、同じ悩みを持つ患者と話すだけでも『自分だけじゃない』と元気になるんです」

 


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