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内臓脂肪の蓄積が原因で、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などを起こす危険が高くなるメタボリック症候群。食事療法で内臓脂肪を減らすことが重要だが、運動療法を併せて行うと血糖値を下げるインスリンの働きが改善し、効果がさらに上がる。専門家は「ジョギングなどの軽い有酸素運動を週に三日以上、続けてほしい」と話している。
▽腹八分目でよく運動
「肥満が改善した人の生活習慣を調べると、腹八分目を守り、日常生活の中でよく運動している人が多い」と話すのは、愛知学院大健康科学科の佐藤祐造教授。
食事、運動療法の効果が高いことは、糖尿病の予備軍を対象にした米国での大規模研究でも明らかになっている。薬物療法を受けたグループは糖尿病の発症率を31%抑制したのに対し、食事制限と運動で生活習慣を改善したグループでは58%も抑制できたという。
食事を減らせば減量効果があるというのは分かりやすい。だが佐藤教授は「運動に関しては正しい知識が理解されていないことが多い」と話す。
例えば、強い運動をすれば筋肉にブドウ糖がたくさん取り込まれるため良いと思いがちだが「生活習慣病や心臓病の予防には、あまり役に立たない。強すぎる運動は血糖値や血圧を上げ、糖尿病などにかえって悪いことがある」(佐藤教授)。
では、どのような運動がいいのだろうか。
▽食事療法などの継続が課題
メタボリック症候群の患者は、内臓脂肪から分泌される物質がインスリンの働きを妨げる「インスリン抵抗性」という状態になっている。佐藤教授によると、これを改善するのがジョギング、散歩、ラジオ体操、自転車、水泳などの軽い有酸素運動だ。
有酸素運動を続けるとインスリンの働きが改善し、糖尿病や高脂血症、高血圧などのリスクが下がる。週に一回程度の運動ではあまり効果がなく、週に三―五日は行うことが必要。
問題は食事療法や運動療法は継続するのが難しい点で、米国での研究では栄養士やスポーツインストラクターが個別指導しても続けられた人は半数にとどまった。エスカレーターを使わずに階段を上るなど、ライフスタイルに運動を組み込むと続けやすい。
高齢で筋力が低下している場合は、有酸素運動だけでは改善しないことがあり、適度な筋力トレーニングを取り入れると効果的という。
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