『認知症-3


 人によって異なる症状 
本間昭・都老研参事研究員

 



 ―周辺症状はどのような場合に出やすいのでしょうか。
 

「全体的に周辺症状は認知症が重くなるに従って起きやすくなりますが、個々の症状は認知症の重い、軽いとは関連しません。目立つ周辺症状があっても認知症が進んでいるとは限りません。例えば物とられ妄想は、認知症が軽いときの方がはっきり現れてきます」


 ―誰でも同じような症状が出るのでしょうか?


   「症状は本人の健康状態や心理的な状態、そしてどのような介護をされているかなどによって大きく変化します。このことは特に周辺症状への対応を考える上で大切です。同じ原因の認知症でも人によって症状の現れ方が異なります」




 ―では、どのような原因があるのでしょうか。

 「認知症は脳や体のさまざまな病気によって起きます。知られている原因は七十以上ありますが、六十五歳以上で最も多い原因はアルツハイマー病です。脳の神経細胞の内外に異常なタンパク質が蓄積して神経細胞の働きが失われ、神経細胞の数が異常に減ってしまうために起きると考えられていますが、すべて解明されているわけではありません」


 ―アルツハイマー病になりやすい年齢は?

「一番なりやすい年齢は七十四、七十五歳ぐらいですが、二十―三十代でこの病気になった例も知られています。体質的なもののほかに、生活習慣病やライフスタイルなどによっても病気が始まる時期が左右されることが分かってきています」



 ―治療法は?

「今はアルツハイマー型認知症であれば塩酸ドネペジル、商品名アリセプトという薬で治療できます。治すことはできませんが軽い時期に治療を始めれば進行を遅くする効果があり、周辺症状も現れにくくなります」


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