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医師がインターネット上でより自由に、そして安全に情報交換や調査研究できる場を作り、医療の標準化や質の向上を―。こんな思いを胸に、出身も専門も異なる四人の医師が作り上げた医療用ネットワーク「プラメド」が誕生した。
▽個人管理は限界
4人は、今春まで京都大病院総合診療科の外来医長だった平憲二(ひら・けんじ )医師のほか、東京の開業医と横浜の麻酔医、眼科医。4月に大学発ベンチャーとして、京都市に運営会社を設立した。
進歩が早く、専門化も進んだ現代医療に対応するため、医師たちは電子メールを使ったさまざまなメーリングリストに参加し、治療相談などの情報交換をしている。
しかし電子メールではセキュリティー面の不安や、送受信できる情報量の制約で膨大な医学データの交換が難しいなどの問題があった。
また大量の迷惑メールやウイルスの処理も必要で、管理者に負担がかかり、休眠状態や混乱状態になることも多かった。
平医師も5年間、日本総合診療医学会の所属医師が研究の相談をするメーリングリスト「総合診療リサーチネットワーク」を管理していた。
「会員のデータベース作りやアドレス変更の対応、そして迷惑メールの処理。個人が日常業務のかたわら、管理するのは限界で、研究に必要な会員数の拡大も追求できなかった」と振り返る。
▽自由な連携を
プラメドは会員を医師と歯科医師に限定。さらに、IT企業オレガディール(東京)が開発したソフト「オルタナックス」を医師向けに手を加え使用する。
このソフトは部門や組織の壁を越え、ネット上にメーリングリストのような「コミュニティー」を自由に作れる。さらにそれぞれが孤立するメーリングリストと違い、必要に応じて相互乗り入れでき、専門を超えた医師の連携もより容易だ。
今まで送れなかった大量のデータもグループで共有可能。多施設の医師による共同研究にも利用でき、大規模なアンケートも手軽にできる。情報はすべて暗号化し、ウイルスチェックで安全性は向上。電子メールとは違うため、迷惑メール問題も解消するという。
ネット上にフロッピーディスク千枚分に当たる、一ギガバイトのデータを保存できる個人用の〝倉庫〟機能もあり、これを利用すれば自宅や病院、出張先など、どこででも取り出せる。
▽診療にも効果
学術調査や医薬品の市場調査を請け負い、会員を対象に実施することで経費を賄い、サービスの多くは無償で会費も無料。中立性を保つため、製薬会社などの調査依頼主との直接取引は避け、市場調査会社インテージ(東京)を介する。
運営会社の社長も務める平医師は「医師は地域や職場を超えた情報交換ができるネットワークの重要性に目覚めている。そのため、より良い情報インフラを提供したかった」と話す。
さらに「医師同士の横のつながりで、診療機関ごとの得手、不得手な分野のばらつきもならされ、診療にも役立つはず」と期待を寄せる。
既に8月から先行サービスを開始。多くの医師が参加して「海外留学中の日本人医師」「女性医師」「医学教育」「臨床研究」など10以上のコミュニティーが活動中。
1年後には会員1万人を目指し、看護師ら医療従事者向けのサービスも予定する。入会希望は電子メールでも受け付ける。アドレスはinfo@plamed.com
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