『更年期障害 1』

社会変化で増える患者 
 松峯寿美・東峯婦人クリニック院長

 

 のぼせや不眠、手足のしびれ、憂うつなど、さまざまな症状で女性を悩ませる更年期障害―。現れる症状やその重さも人それぞれだが、社会環境の変化で最近は患者が増えているという。この問題に詳しい東峯(とうほう)婦人クリニック(東京)の松峯寿美(まつみね・ひさみ)院長に聞いた。

―更年期とはどのようなものでしょうか

 「性ホルモンが減少しだす時期です。それに伴って身体に変化が起き、さまざまな症状が現れます。女性の場合は卵巣の老化が原因で、個人差はありますが、45歳から55歳ぐらいの間に始まります」

 ―どのくらい続くのでしょう。

 「これも個人差がありますが、長くても7、8年でしょうか。老年期になってホルモン量が安定すると症状も自然に治まります。60歳で血中のホルモン量は小児期のレベルになります。ホルモンで見ても『還暦』で子供に戻るのです」

 ―ホルモンの減少で症状が出る理由は

 「女性ホルモンのエストロゲンは月経を起こし、妊娠、出産ができる身体を維持しています。そして骨の新陳代謝を促して骨量を維持、髪の毛の発育にも影響し、粘膜に張りと潤いをもたらす。またコレステロールで作られるので高脂血症を抑えるなど、多くの働きがあります。分泌が減ると、これがすべてマイナスに働くためさまざまな症状が出るのです」

 ―ということは、誰でも更年期障害になる?

 「更年期症状は多かれ少なかれ、誰にでも見られます。知らず知らずに更年期を過ぎる人もいますが、中には症状がひどく、日常生活ができない人もいます。こういう人を更年期障害という病気と診断するのです。女性の3分の1程度ですが、ストレス要因の増加などで最近は増えています」

 


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