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リウマチで全国8大学 |
手足の関節が侵されるなどする関節リウマチ。現在の治療で最大の目標は、関節の破壊の進行を食い止めることだが、急速に進歩した治療薬にこの効果があるかを検証し、病気の早期から破壊をゼロに抑え込むことにつなげる研究を、全国8つの大学病院でつくる厚生労働省研究班が進めている。
「リウマチは単なる関節の病気ではない自己免疫疾患。免疫を担う本来の役目が狂い、自分自身を攻撃するようになったリンパ球が、関節の滑膜に流れて炎症を起こす。さらに全身にも流れ、目や肺などさまざまな臓器にダメージを与える」こう説明するのは、昨年夏に始まった今回の研究の代表で産業医大病院(北九州市)副院長の田中良哉教授(内科)。 かつての治療は痛みを取る抗炎症薬など対症療法が中心だったが、免疫を制御する抗リウマチ薬の普及で、早期なら病気の活動性を抑えられるようになった。 だがこの薬も、関節の破壊には十分対応できず、骨の表面が虫食い状に削られたようになる「びらん」なども進行する場合があるという。 これを食い止めようと開発され、日本でも急速に使用が広がっているのが研究班が使用する腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬という生物学的製剤だ。 同製剤は、生物がつくり出すタンパク質で精製するバイオ医薬品で、関節を壊す物質であるTNFと結合し働きを抑える。日本では現在、インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブの3種類が使用されている。 研究に参加するのは産業医大のほか北海道大、筑波大、埼玉医大、東京大、東京医科歯科大、東京女子医大、京都大。 計画によると、関節リウマチと診断された対象の患者全員に、抗リウマチ薬の標準薬メトトレキサート(MTX)を3カ月間投与。その後、治療効果が不十分で、TNF阻害薬の使用に同意が得られた人は、3種類のいずれかとMTXを併用する治療に切り替える。 一方、同意が得られなかった人にはMTXの投与を継続。1年後の関節の状態を両グループ間で比較する。研究計画は、米国で2002年につくられた治療の基準に沿ったもので、それぞれのグループは60人ずつの予定。治療は保険診療の範囲内で行われる。 田中教授は「関節破壊を完全に抑制することが実証されれば治療指針を策定し、生物学的製剤による治療を安全、適正に導入できるようにしたい」と話している。 (2009/05/05) +font> |