『片頭痛-4』

 トリプタン登場で治療一変 
平田幸一・独協医大教授

 



  ――薬物乱用頭痛は治療できるのでしょうか。

「結構難しいのですが、会社を辞めたら、あっという間に治ったという人もいます。本当に重症の場合は入院して断薬します。そうすると1週間非常に苦しいですけど、2週目にはかなり楽になってきます」

 ―断薬のほかには?

「抗うつ薬、抗てんかん薬、カルシウム代謝拮抗(きっこう)薬などを予防薬として使います。うつ病の薬を使うのは、痛みを減らす作用がある上、片頭痛の人たちにはすごくきまじめな性格があるからです。てんかんは発作の起きるメカニズムが片頭痛とよく似ています。カルシウム代謝拮抗薬は血圧の薬ですが実はてんかんにも効きます」

―予防薬はどのように使うのですか。

「毎日少量だけ飲んでいると、時間が逆戻しになり、薬物乱用になる前のきれいな形の片頭痛に戻ってきます。月に数回頭が痛くなっても、寝れば治る程度の普通の片頭痛に戻ります」


―その後は?

「この状態に戻ったらそれ以上は予防薬では治せないので、トリプタンという片頭痛に非常によく効く薬を使います。月に3、4回痛くなってもトリプタンを使えば普通の生活が送れるようになります。薬物乱用になる前の片頭痛であれば簡単に治療できるのです」

―片頭痛の人にアドバイスを。

「以前は対症療法しかありませんでしたが、数年前にトリプタンが登場して治療法が一変しました。家族に片頭痛の人がいる、月に数回ひどい頭痛の発作が繰り返す、吐き気などの随伴症状がある、などの人は片頭痛の疑いがあります。市販の消炎鎮痛薬を使いすぎると薬物乱用頭痛になる恐れがあるので、早めに専門医を受診してほしいと思います」

 


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