白血病治療に次の一手
新薬2種、国内でも発売
 慢性骨髄性白血病(CML)の標準治療薬グリベック(一般名メシル酸イマチニブ)が効きにくかったり、副作用が強くて投与が続けられなかったりする患者に対する新薬2種類が発売された。グリベックによって根底から変わったともいわれる白血病治療に、次の一手が加わったと専門医は期待する。
 細胞の中にある22番と9番の染色体の一部が途中で切れて結合。それぞれの染色体に存在した遺伝子同士もくっつき、異常なタンパク質がつくられるのが原因と考えられている。このタンパク質の働きを阻害するのがグリベックだ。
 「ほぼ八割の患者で血液中の白血病細胞が減少し、治療の当面の目標を達成できるようになった」と、永井正・自治医大准教授(血液学)。一方、残りの約2割はタンパク質の形が変化してグリベックの効果が出なくなったり、骨髄抑制や胃腸症状などの副作用で投与を続けられなくなったりするという。
 新薬は「スプリセル錠」(一般名ダサチニブ水和物)と「タシグナカプセル」(同ニロチニブ塩酸塩水和物)。どちらも既に50カ国以上で承認されている。
 ともにグリベックと同じタンパク質の働きを阻害するが、メーカーなどによると効力はスプリセルが約325倍、タシグナが約30倍。さらに、グリベックが効かない原因となるタンパク質のさまざまな変化にも有効性が確認されている。
 ただ、グリベックの使用中止の理由と同じ副作用で新薬も使えなくなるケースは少なく、永井さんは「グリベックが効かない場合には新薬への切り替えを積極的に検討するべきだと考えられる。患者の状態やタンパク質の変化の違いによって、2つの薬を使い分ければいいだろう」と話している。 (2009/03/31)

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